9月10日の「下水道の日」にちなんで燕市は10、11の2日間、燕市下水終末処理場を一般公開し、新しい取り組みを行ったこともあってこれまで最多だった2011年の39人を上回る過去最多の74人が来場した。
2日間ともほぼ1時間ごとに職員の案内で来場者から汚水が浄化される仕組みを見学してもらった。あわせて初めてマンホールの拓本の絵手紙の展示を行ったほか、市内4種類のマンホールのふたの展示、来場者に記念品の花の種と同処理場の汚泥から作られた肥料のプレゼントも行った。
場内はふだんは立ち入り禁止で、来場者のほとんどが場内に入るのは初めて。処理場の敷地や規模の大きさに驚いた。同処理場に集まった汚水が沈殿やバクテリアによる分解、消毒などを経て約22時間で川に放流されるまでのサイクルを順を追って見学した。
悪臭た漂う汚水が段階を追うにつれてみるみるきれいになっていくようすに「うわー、きれい!」と声を上げて驚いていた。また、処理水を場内の施設に必要な水として再利用し、処理中に出るメタンガスも有効活用している仕組みに感心していた。
11日、燕市吉田地区から訪れた横山智佐子さん(45)は高校2年生の長男と2人で来場した。小学校4年生の長女が翌週、学校で浄水場を見学するので、上水道とは逆の下水道のようすを話してあげたいという考えもあった。「最初から薬品をいっぱい使って強制的にきれいにするのかと思ったら、すべてがエコで回っていた」と子どもと一緒に学んでいた。
毎年、「下水道の日」にちなんで一般公開している。ことしの来場者目標200人からすると、来場者74人はその3分の1ちょっとにとどまったものの、昨年はわずか11人だったのと比べれば大幅増。施設見学はさておき、マンホールのふたや、ふたの拓本の絵手紙の見学をめあてに訪れる人もいた。
日別では10日33人、11日41人が来場。燕市外から訪れた人は全体の3分の1の24人を数え、来年はさらに来場者増が期待できそうだ。