「敬老の日」の19日、三条市・八幡宮周辺を会場に子ども大名行列が行われた。天狗や奴など小学6年生までの子どもたち80人余りが5月15日の本物さながらの行列を組み、沿道の観客は子どもたちに拍手を送るとともに目を細めていた。
ものづくりのまち三条こども祭り実行委員会が主催。子どもたちからも誇りをもって町づくりに参画する意識をもってもらいたいと2001年に始まった「良寛さまと、あ・そ・ぼ!祭り」から、さまざまに形を変えて毎年行われている。
子ども大名行列は、2歳から小学6年生までの80人余りが参加。午前9時40分から神事を行い、天狗、奴、白丁の衣装などを着た子どもたちが八幡宮拝殿に正座した。
朝のうちは小雨が降り、予定より50分遅らせて雨がやんだ10時50分に先導の奴が八幡宮を出発し、天狗の導祖神、「良寛みこし」、囃子方(はやしかた)と続き、八幡宮参道から裏手の通行止めにした弥彦線高架下道路を通り、三条鍛冶道場で神棚に手を合わせ、ステージえんがわまで進んだ。
奴は三条先供組合、天狗は三条道祖神会など、それぞれ5月15日の三条祭りの大名行列を支える団体がサポートし、数回の事前練習を行ってこの日に臨んだ。
奴は、2人1組となって先箱や槍などの道具をたがいに投げて受け渡しながら進み、長柄の傘を回したり上に投げたりと大人顔負けのパフォーマンスを披露。八幡宮の参道に「えーとまかーせー」のかけ声が響き、沿道の観客から「上手らね」、「すごいね」と拍手や声援が送られた。
天狗は、小学6年生の男の子2人が交代で演じた。赤い面に鳥兜、槍を地面について高下駄を高く上げ、さらに地面を踏みしめるように歩く。「天狗さまだよ」と手を合わせられたり、カメラを向けられたり。交代で下駄を脱いで歩く場面では、小さな子どもの頭を撫でて無病息災を願うなど、ほんの少しだけ“きゃしゃ”だが、5月の導祖神にもひけをとらなかった。
続くみこしの担ぎ手の最年少は2歳からで、黄色いはっぴを着て一生懸命に歩く姿や、三条小学校の児童が中心の囃子方の完成度の高さには「おとなとおんなじらね」と、観客は目を細めて拍手を送っていた。
ことしは、「ものづくりのまち三条こども祭り&さんじょう108appy祭り」として開かれ、恒例のこどもフリマのほか、ステージえんがわを会場にした「さんじょう108appy祭り」とあわせて行われた。