10月6日から9日まで燕三条地区の工場を開放する「燕三条 工場の祭典」にあわせて8日、燕市吉田地区に特化して工場、耕場、香場の歴史とうま味を感じる交場を体験する「KOUBAツアー&レセプションパーティー2016」が初めて開かれる。4年目となることしの工場の祭典は、“工場”に加えて農業の“耕場”、購入する“購場”にも枠を広げ、規模を拡大し、地域の多様性をアピールするなか、吉田地区も異業種の6人が力を結集して独自の試みに挑む。
第1部「吉田の歴史と技術と旨味を五感で感じるツアー」、第2部「吉田の旨味を感じる調理デモ・レセプションパーティー」を行う。第1部は午後2時半から。集合場所でもある地元では「香林堂」と呼ばれて親しまれる登録有形文化財「今井家住宅」で、めったに公開されない庭園の見学に始まり、創業約250年の越後味噌醸造、建築板金のアールクラフト塚原板金、世界に認められた包丁メーカーの藤次郎を見学する。
第2部は午後6時から藤次郎ナイフギャラリーで行う。吉田で人気のフレンチレストラン「ビストロNAOMI」の塚原直己シェフによる地元の「ひうら農場」と「宮路農場」の食材を使った調理のデモンストレーションとコース形式のレセプションパーティー。「もとまちきゅうり・帆立貝・秋なしのミルフィーユ仕立」、「うんめ豚のやわらかハンバーグ」をはじめ4品とドリンクなど提供する。第1部は定員20人で参加費無料、第2部は参加費税込み4,000円。
この企画は、越後味噌醸造社長の木龍康一さん(32)と「ひうら農場」を経営する樋浦幸彦さん(38)の間で始まった。木龍さんは昨年9月に越後味噌醸造の事業承継で同社に抜擢された。樋浦さんは“もとまちきゅうり”のブランド化を手掛けるなど、いずれも地元に根差した新奇な取り組みで注目を集めている。
ふたりで何かをやろうと昨冬から動き始め、次々と今回、関係する6人がつながり、ねらったわけではないが結果的に吉田くくりになった。木龍さんは「吉田だけでもこんなことができるというところを感じてもらえたらうれしい」と話している。参加申し込みや問い合わせは越後味噌醸造へ電話「0256-93-2002」かメール「info@echigomiso.co.jp」で。