非常に強い台風18号は、5日夜遅くから6日明け方にかけて新潟県に最接近し、上陸するおそれもあり、十分な警戒が必要だ。
台風18号は4日午後9時現在で東シナ海にあり、中心気圧は940ヘクトパスカル、中心付近の最大風速は45メートル、最大瞬間風速は65メートル。中心から半径90キロ以内では、風速25メートル以上の暴風、中心の東側390キロ以内と西側280キロ以内では風速15メートル以上の強い風が吹いている。
この後は東シナ海を北上し、しだいに東よりに進路を変えて、5日朝には対馬海峡に進む。その後、暴風域を伴ったまま山陰沖を速度を上げながら東北東に進み、本県に最接近する。
ISSに長期滞在している大西宇宙飛行士から、台風18号(チャバ)の写真が届きました。 pic.twitter.com/DqpGfZKhfp
— JAXA大西宇宙飛行士活動報告 (@Onishi_Report) 2016年10月4日
県内は5日夜遅くから局地的に雷を伴い1時間に50ミリの非常に激しい雨の降る所があり、6日明け方にかけて大雨となる所がある。5日午後6時からの24時間降水量は多い所で、100ミリから150ミリの見込み。
台風の進路予報では本県を直撃する可能性が高く、本県付近を通過するのはほぼ確実。しかし、しだいに勢力を弱め、東日本を横断して太平洋側に出ると温帯低気圧に変わる見通しで、本県への影響はどれだけの勢力を保っているかに大きく左右されそうだ。
果樹産地の三条市大島地区ではナシの出荷が続いているが、台風18号による強風で落果する前にと4日、生産農家は終日、畑に出て、収穫を急いだ。
三条市代官島でナシ、モモ、ブドウ、コメなどを栽培する農業田沢敏幸さん(47)もそのひとり。ナシの「新高」をコンテナ200箱分、4トンを収穫した。最盛期でも1日50箱ていど。「あしたも収穫できるものはできる限り収穫したい」と言い、倉庫の中はナシのコンテナでいっぱいになっていた。
行政は5日なって台風情報などを見極めながら防災対応を進める形となりそうだ。三条市では取るべき行動を時系列で整理した計画「タイムライン」により、4日は関係機関との情報共有などを進めた。燕市では4日に会議を開き、5日朝にも会議を開いて具体的な行動を検討するが、5日夜は防災課が市役所に泊まり込みで対応に当たることにした。