6日から9日までの「燕三条 工場の祭典」の拠点となる三条ものづくり学校で同じ4日間、株式会社中川政七商店(中川淳社長・奈良県奈良市)による大日本市博覧会・第四回「新潟博覧会」が開かれる。
中川政七商店は1716年の創業からことし300周年を迎えた手績み手織りの麻織物を扱う奈良の老舗。現在は幅広く生活雑貨を扱い、業界特化型経営コンサルティングや企業のオリジナル商品・ノベルティの製作も手掛けている。
そうした同社とかかわりのある商品を集めて毎年、「大日本市」を開き、ことしは創業300周年を記念して全国の産地と手を組んで「日本の工芸を元気にする!」大日本市博覧会プロジェクトに取り組み、1月の東京を皮切りに全国5地域をめぐる博覧会を開いている。
中川さんは「庖丁工房タダフサ」のコンサルティングや三条市のコンサルティングを指導するセミナーの講師を務めるなどつながりが深いこともあり、新潟博覧会を燕三条地域で工場の祭典にあわせて開くことになった。
新潟博覧会もメーンの展示は、ほかの博覧会会場とほぼ同じ。旧体育館の広いスペースを使い、今回のイベント用に6社とコラボレーションした1491点の商品をはじめ通常、扱っている21ブランドの商品を展示販売。さらに同社のバイヤー細萱久美さんがセレクトした燕三条のアイテムの展示販売も行う。
地元企業とのコラボレーションした注目の商品のひとつが、スノーピークとコラボした茶道具の「野点セット」。道具一式を収める袋「仕覆」は、手績み手織りの麻生地(2万円)と織田信長が上杉謙信に贈ったビロードのマントが「赤地牡丹唐草文天鵞絨洋套」だったことにちなむ牡丹唐草文が施された京都西陣織(2万3千円)の2種類ある。
麻生地120セット、京都西陣織20セットを限定発売し、すでにスノーピークでは完売。今回は麻生地20セット、京都西陣織7セットを販売するが完売確実で、これが手に入れることのできる最後のチャンスになる。
また毎日1回、トークショーを開く。いずれも参加費1,000円でふきんの土産付き。6日午後5時から国定勇人三条市長と中川さんで「國定市長と中川淳」、7日午後4時から「高岡クラフツーリズモ VS 燕三条 工場(こうば)の祭典」、8日午後4時からスノーピークの山井太社長と中川さんで「地域ものづくり企業の経営」、9日午後2時から鋳物メーカーの能作(富山県高岡市戸出栄町)社長の能作克治さんと中川さんで「産業観光 〜産地の未来〜」の日程。