6日開幕した「燕三条 工場の祭典」のオフィシャルレセプションが6日午後6時から三条ものづくり学校で行われ、関係者や一般の人たちが参加してことしも無事に工場の祭典がスタートしたことを喜び、交流した。
燕三条や県内で知られる飲食関連業者8店によるフードコートを開設。「つばさんフルーツ通り ふるふる」、「ハーベスト」、「宮路農場」、「ひうら農場」の4事業者が燕三条地域の農産物の試食も提供した.。
校舎の外壁には工場の祭典のトレードマーク、斜めのピンクストライプを投影して演出。途中、関係者の誕生日サプライズもあり、国定勇人三条市長の音頭で万歳三唱もありと盛り上がった。
工場の祭典のファン、伊藤義浩さん(35)の姿もあった。伊藤さんは北海道札幌市の出身。宮城県仙台市のホテルで働いている。3年前の最初の工場の祭典は知らなかったが一昨年、雑誌「クロワッサン」に掲載された記事で工場の祭典を知り、それから毎年、工場の祭典を訪れている。
もともと、ものづくりに興味があった。「ふだん見学できない工場の内部を見られるところにひかれた。実際にものづくりをしている人の話を聞けるのもおもしろい」と伊藤さん。今では工場の祭典の中心メンバーの企業経営者ともすっかり顔なじみだ。
「ものづくりにあこがれがあったが、自分は不器用で根気がない。ものは作れないので、いつかはものを販売するような仕事ができたら」と話した。
工場の祭典にあわせて三条ものづくり学校で大日本市博覧会・第4回「新潟博覧会」を開いている株式会社中川政七商店(奈良県奈良市)の中川淳社長は、1回目と3回目の工場の祭典を見ており、「年々、参加工場が増え、まちのなかにおける存在感も高まっているとはいえ、定着するほど飽きられる可能性が高まるなかで、新しいことを提案し続けているのはすばらしい」と振り返る。
中川社長は、三条市の包丁メーカー、タダフサのコンサルティングを行って以来、さまざまな企業とかかわり、点から面に展開しているとし、「工芸のこれから生きる道の産地のひとつの在り方。その意味でもすばらしい」と評価した。
博覧会はことし全国5会場で計画したうち新潟が4会場目。中川社長は「博覧会によって地元の工芸に対する認識が変わる。それがこの博覧会のテーマでもある」と言い、「地元の人がどばっと押し寄せて地元のものを喜んで買ってくれ、役割は果たしているかと思う」と手応えをつかんでいた。
ITジャーナリストの林信行さんもレセプションに参加した。今回で工場の祭典は3回目の体験。6、7の1泊2日の日程で訪れ、6日は燕市・玉川堂を見学してからレセプションに顔を出した。
翌7日は新たに対象になった農業の「耕場」や三条市まちなか交流広場「ステージえんがわ」も見てみたいと言い、「工場の祭典に通ってる身としては変わりようがすごいし、工場の祭典が盛り上がり方がすごい。どの工場もみんな進化してる感じがすてき」と目を見張っていた。