6日から9日までの「燕三条 工場の祭典」に初参加した桐(キリ)を使った空間のトータルコーディネートを手掛ける株式会社イシモク(山口智子社長・加茂市加茂新田)は、同社工場の見学やワークショップを行った。
ワークショップは参加費500円でコメを計る一合枡を1人で2つ作った。桐をカットした側面の板4枚と底板1枚を接着剤でくっつけ、さらに底板のはみ出した部分をカットしたら接着部分の角を紙やすりで削って完成だ。
接着しただけではざらざらな角が、紙やすりをかけると一体化したかのようにツルツルになって達成感がある。それだけで飽き足りずに角に丸みがつくまで紙やすりをかける人もいた。
9日、千葉県に住む女性は、米国に住む婚約者の長岡市に住む両親と3人でワークショップに参加した。熊本県出身で美術系の大学を卒業したこともあってものづくりに興味があり、Facebookで工場の祭典の情報を見つけ、婚約者の両親に案内と車の運転を頼んだ。
2日間の日程で、8日は三条ものづくり学校で鎚起銅器のはし置き、クッキー型作りのワークショップに参加し、燕市の玉川堂、産業史料館、藤次郎、そして弥彦神社を見学。9日は三条市でスノーピーク、加茂市の大湊文吉商店、三条市の「庭園の郷 保内」、最後にイシモクと、たっぷり燕三条と工場の祭典を味わった。
女性は「思いがけない作り方がいろいろ勉強になった。見学先で知らない人からも優しくてもらった。満喫してます」と、もてなしにも大満足。結婚したら米国に住むので、日本での思いでづくりにもなっていた。
イシモクでは2日間行ったワークショップに合わせて15人ほどが参加した。また、同社の製品を中心に展示販売するショールーム「桐子モダン」ではアウトレット販売も行ったので、ふだんには来店客のにぎわいがあり、来年も工場の祭典に参加したい考えだった。