連合新潟は19日、燕三条地場産業振興センターで「ディーセントワーク世界行動デー『10.19にいがた集会』」を開き、参加した約200人が「働きがいのある人間らしい仕事」の実現を訴えた。
「ディーセントワーク」は「働きがいのある人間らしい仕事」という意味。1999年に国際労働機関(ILO)が提唱したスローガンで、すべての人に仕事があること、安全で健康的に働けること、職場での問題が平和的に解決されること、働く人たちの権利が保障されることを掲げる。
10月7日の国際労働組合総連合(ITUC)加盟の労働組合組織が全世界で一斉に行動する世界行動デーにあわせた活動で、連合新潟ではこれまで新潟市を中心に集会を開いてきた。活動を県内全域に広げていくためにも、ことしから県内の各地域協議会が持ち回りで開くことにし、その第1回を県央地協がエリアとする三条市で開催。
県央地域を中心に全県から約200人が参加。午後6時半から新潟集会を行ったあと、アピールウォークを行い、地場産センターから燕三条駅、国道8号線を通り、再び地場産センターに戻るルートを「すべての人に人間らしい働き方えを!」と書いた横断幕を掲げて真っ暗ななかを歩いた。
集会で、斉藤敏明連合新潟会長があいさつ。「働きがいのある人間らしい仕事をしているか」と問いかけ、労働組合がある職場の多くは、実現に近い働き方をしていると思うが、労働組合の組織率は17%台と低く、多くの人が組合に入っていない。ブラック企業、ブラックバイトといった、とんでもない働き方や働かせ方をしている職場が後を絶たない。統一労働や統一賃金、最低賃金についてもふれ、「ディーセントワークで、もう一回、みなさんから考えていただきたい、そのきっかけにもしたい」と求めた。
また、連合新潟として森民夫前長岡市長を支持した16日の知事選について、勝ち負けは選択の結果としたが、わたしたち新潟県で働き暮らしている者として、原子力発電所の再稼働のこと1つを争点として住民投票的にされてしまったとの見解を示した。
今後については、米山隆一新知事との関係構築を急がなければならないと言い、労働組合の組合員のみならず、県内で働き暮らす多くの人たちに関わる問題なので、しっかり取り組みたいとした。
斉藤会長は民進党に対する不満も露わにした。知事選で民進党との関係がわかりづらいものになり、民進党がなぜ独自候補擁立を断念し、その後、自主投票を決めたにもかかわらず民進党の米山隆一氏がほかの党から担ぎ出される形で立候補し、いったい民進党は何をしていたのかさっぱりわからない、事のてんまつを連合新潟に説明してほしいと話した。