29日から11月2日まで三条市厚生福祉会館で開かれている第12回三条市美術展(市展)の洋画部門の最高賞、市展賞は見附市に住む三条高校1年生の高畠梨瑚さん(15)が受賞した。高校生の市展賞受賞は以前にもあるが、審査にあたった光風会会員で日展会友の中野雅友氏は「天才的」と絶賛した。
高畠さんは以前からずっと絵が好きだったが、本格的に描くようになったのは昨年の冬ころから。まだ1年にもならない。SNSで見かけた作品に刺激されたのがきっかけだった。
高校に入ると美術部に入部。部で市展に応募するよう言われて、初めての公募展応募だった。もともと文化祭の展示に間に合うようにと制作した。今回の作品もそれほど大きくないが、今までの作品は受賞作の半分くらいの大きさ。いちばんの大作だった。
美術部のカンバスに赤、青、黒の3色のボールペンだけで描いた。「良く見るとわかるけど適当に描いてたらこうなった」と制作意図を説明。受賞作に「遠くから見るだけだとつまんないし、近くで見ると気持ち悪い」と自己評価は低い。
「何も考えていなくて」、「なんでこんなにほめられたのか…」と困ったような表情ではにかんでいた。29日行われた表彰式に出席。副賞は好きなミュージシャンの音楽を買う費用などに充てるつもりだ。