三条商工会議所で10月31日、任期満了に伴い同日付で退任した斉藤弘文会頭と本間晃副会頭が職員を前に退任あいさつを行い、感謝とともにさらなる発展に期待した。
27期、28期と2期6年間を務めた斉藤会頭は、「皆さんとこうやってお話するのは、きょうで最後」と述べ、これまで毎月、正副会頭のうち1人が出席して訓示を行う定例訓示を振り返り、27期副会頭の山井太さん、28期も務めた本間副会頭と加藤敏敦副会頭、新会頭となる兼古耕一副会頭、それぞれの話を聞くことができたことは、ほかではないこととした。
全国の商工会議所の事業報告と比較しても三条商工会議所はすごい活動をしていると職員を称え、「いろんなことを言ってきましたけれど、いちばんの目的は、皆さんが本当に心から自分の仕事に誇りをもって、自分の仕事に自信をもってやることが何をやるにしてもいちばん大事だと皆さんに知ってほしかった」。
6年間の達成度は市民や企業の人が評価するが「私の目線から言えば、ほぼもういいんじゃないかなという気がしましたので、次の兼古さんにバトンタッチしたわけです」、「この人は、私以上にすごい能力をもっています。しかし、その能力を発揮できるかは、皆さんの力にかかっています。これだけは忘れないでほしい」。
また、商工会議所の肝心要のキーマンは木村専務とし、「もし、三条商工会議所の評価が少しでも上がったとしたら、私ではなく、木村専務の力の大きさだと認識してほしい」とも。
最後に、「こういう役職は、マラソンではなく駅伝。ですから与えられた区間を全力で走る」。「全力さえ出さなければ、その区間が最初の10キロ、20キロでも走れると思う。でも、決められた時間を世のため人のため、みんなのため、自分のためと真剣になって、歯を食いしばって走ったら、そうそう長くできるものではないと絶えず思っておりました」。
常にこういう役職は、ゴールのない駅伝競技という覚悟で、きょうを迎えたと言い、「いろんな人のおかげと、あらためて心から深く感謝しています。本当にありがとうございました」と目を潤ませて締めくくった。
本間副会頭は、最後の最後の日なので、若い時に自分にとって貴重だった体験をと、高校2年生のときに友人3人との自転車旅行について話し、やればできるんだとそこで教わった。何かやっていけば活路は開けていくと話した。
さらに、副会頭として、「マル経」(小規模事業者経営改善資金融資制度)を担当したなかで、「小規模事業というのは大変、厳しい現実が多い、お金の手当だけでなく、小規模事業がどうやった活路が開けるか。そのことも商工会議所がお手伝いすることは大事な事では」と考えを述べ、「皆さんが力添えをいただいて、1社でも多く夢のある企業ができてくれればありがたい」と期待した。
あいさつが終わると、職員も「ありがとうございました」と頭を下げた。和やかな雰囲気のなかで花束贈呈が行われ、職員から花束とともに大きな拍手が贈られた。