三条別院で報恩講にあわせた初めての演劇公演を数百人が堪能 (2016.11.7)

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5日から8日まで真宗大谷派三条別院(森田成美輪番・三条市本町2)で行われているお取り越し報恩講にあわせて6日夜、初めての演劇公演「シアターサンジョーゴボー」が行われ、別院本堂を舞台にした意欲的な演劇を数百人が堪能した。

三条別院で初めての演劇公演「シアターサンジョーゴボー」
三条別院で初めての演劇公演「シアターサンジョーゴボー」

年々、夜の参拝が減るお取り越し報恩講が再びにぎわいを取り戻す起爆剤にと、毎年お取り越し報恩講2日目の6日の催しとして演劇を企画した。ことしはその皮切り。長岡市を拠点に活動する「劇団☆ASK(アスク)」による「怪異譚(かいいたん)海坊主」を上演した。

新潟市南区の人気劇団「劇団ハンニャーズ」の劇作家、“中嶋かねまさ”さんが舞台脚本、演劇会の異端児とも言われる劇団☆ASKの“かねことしやす”さんが演出を担当した。

あかりを手に正信偈を唱えながら歩く三条教区の僧りょ
あかりを手に正信偈を唱えながら歩く三条教区の僧りょ

寺での演劇ならではなのが、真宗大谷派の僧籍をもつ13人も出演したこと。物語も江戸時代ころの設定で僧りょが主役。出演した僧りょは、主役の僧りょの心の中の言葉を発し、みんなであかりを手に歩きながら「正信偈(しょうしんげ)」を唱えるのは朝飯前だ。

プロジェクターで映したアニメーションと演技をシンクロさせた演出も。クライマックスでは、それまで閉め切ってプロジェクターのスクリーン代わりにしていた巻障子を開くと、まばゆいほどの金色の内陣が感動的だった。

クライマックスで巻障子を開いた金色の内陣がまばゆい
クライマックスで巻障子を開いた金色の内陣がまばゆい

約1時間の舞台は大きな拍手とともに幕を閉じた。鑑賞した森田輪番は7月に三条別院に赴任したばかりで、そのときには、すでに物語も完成していたが、「全然、けいこを見てなかったので驚いた」と森田輪番。「演劇についてはまったくの素人で、こちらも慣れていないこともあって最初の部分は聞き取りづらいところもあったが、だんだん進むにつれてせりふを良く聞こえた。エキストラ(僧りょ)が頑張っていた」とにっこり。

この試みについては「これまであまり三条別院にご縁のなかった方、三条別院は知ってるけど中に入ったことのなかった方に何かのご縁のきっかけになれば。来年以降もこういった形で続けていってほしい」と新しい挑戦を喜んでいた。

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