浄水場に自家発電機あるのに停電でまさかの断水 (2016.11.22)

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22日明け方の福島県沖を震源とした地震の影響によるものと思われる停電で、燕市の浄水場で自家発電機の設備のある浄水場としては前代未聞と言えるほど珍しい停電による断水が発生した。

道金浄水場の自家発電機
道金浄水場の自家発電機

断水をもたらしたのは、旧燕市から使われている道金浄水場。午前5時59分ころに地震が発生した直後から燕市や三条市で停電が発生したと思われ、道金浄水場でも停電した。

停電すると自動的に自家発電機が作動し、配水ポンプに給電するので、停電しても燃料の重油がある限り配水を続けられることになっている。ところが、今回は自家発電機が正常に作動したものの配水ポンプに給電できない電気系統のトラブルが発生。配水ポンプを動かせずに配水が止まってしまった。

配電盤など電気系統の異常を調べる
配電盤など電気系統の異常を調べる

点検作業を行ったが結局、停電が復旧した午前7時25分まで作動させることができなかった。今度は自家発電機から通常の電源に切り替える作業を行ったが、自家発電機が止まるまで切り替えができない安全装置が働いており、配水を再開したのは7時49分。家庭でも朝の水道を使いたい時間に2時間近く、場所によっては水圧が上がるまでそれ以上の時間にわたり断水した。

ライフラインの要である浄水場は、停電があっても配水を続けられるように自家発電を設備しており、停電で断水するようなことがあってはならない。道金浄水場では毎月、自家発電機を作動させて点検しているが、自家発電機による給電の点検までは行っていない。

建築から50年以上たった道金浄水場
建築から50年以上たった道金浄水場

加えてことしは、3月に行った工事にあわせて給電の点検も行い、正常に動作することを確認していただけに、それから8カ月たって給電にトラブルが発生するとは想定外だった。原因は調査中。

燕市内には旧3市町それぞれに浄水場があり、いずれも老朽化のため1カ所に統合して新設する計画を進めているところ。道金浄水場は1964年(昭和39)の建設から50年以上を経過している。

また、燕市内の小中学校では、断水が復旧するまで始業を遅らせる措置を検討するところもあったが、措置をとる前に復旧したため、措置をとったところはなかった。ただ、小中学校の給食を燕市厚生福祉事業協同組合「味彩燕」が断水により調理が遅れ、給食の到着が遅れたところがあった。


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