18日(日)まで弥彦村・弥彦の丘美術館で村上市の漆作家、大滝豊さんの作品展「うつろう『時』の記憶」が開かれている。
大滝さんは54年生まれで74年に武蔵野美術大学デザイ科を卒業。村上市で漆クラフトの店「URUSHI OHTAKI」2代目大滝源一さんの長男でともに店を受け継いでる。
その一方で作家活動に取り組み、海外にも取材して抽象的な作品に取り組む。2015年は県展で県展賞を受賞して無鑑査に。県美術家連盟常務理事で村上市美術協会会長、村上市教育委員、村上市文化財保護審議委員も務める。
同美術館での個展は初めて。県展賞受賞作「ゆらぎ」をはじめ、平面作品を中心に立体作品も含めて25点を展示する。平面作品は漆の下地塗りの上に色漆叩き塗り、さらに研ぎ出しなどの技法を凝らしており、一般に漆からイメージされる朱と黒の光沢を放つ滑らか表面からは想像しにくい、陶器のような表現を見せた作品も多く、漆芸の多彩な表現に驚かされる。
11日(日)は午後2時から大滝さんによる作品解説会も開かれる。会期中は無休、午前9時から午後4時半まで開館、入館料は高校生以上300円、小中学生150円。問い合わせは同美術館(0256-94-4875)へ。