経産省主催の第10回製品安全対策優良企業表彰の中小企業製造・輸入事業者部門で商務流通保安審議官賞を受けた有限会社鈴文(三条市塚野目5)の鈴木一社長は6日、国定勇人三条市長を表敬訪問し、「燕三条=製品安全の産地」と広めたいと提案した。
経産省は、民間企業の製品安全に対する積極的な取り組みを促進し、社会全体として製品安全の価値を定着させようと平成19年度から製品安全対策優良企業表彰を行っている。大企業製造・輸入事業者部門、大企業小売販売事業者部門、中小企業製造・輸入事業者部門、中小企業小売販売事業者部門の4部門あり、同社は中小企業製造・輸入事業者部門に初エントリーで初受賞となった。
同部門ではこれまでに、くわ製造の株式会社相田合同工場(相田聡社長・三条市田島1)が、最高賞の経済産業大臣賞を3度受賞して製品安全対策ゴールド企業マークの授与を受けており、経済産業大臣賞に次ぐ評価の商務流通保安審議官賞は、燕市の有限会社栄工業とフジイコーポレーション株式会社が受賞。燕三条地域では、同社で4社目の受賞となった。
午前9時に鈴木社長と社員ら4人が市役所を訪れ、国定市長に受賞を報告した。同社は、雪止め金具を中心に各種金具の製造販売を行っている。受賞のポイントは、「雪止め金具使用時の安全性確保の取り組み」、「誤設置防止による安全性確保の取り組み」、「製品の安全にかかわる情報の提供と発信」とされており、鈴木社長によると、消費者と話し合ってマニュアルをつくったところなども評価されたのではと話していた。
今回の取り組みの過程で相田合同工場の相田社長にプレゼンの資料を見てもらうなど、協力してもらったと言う。鈴木社長は、小さな地域で4社も受賞することは、ほかにはないこととし、「この地域は製品安全を一生懸命に取り組んでいる結果」、「燕三条ブランドは製品安全の産地であることを広めていきたい」。
また、その4社のパイプ役となって展示会などにも出展し、「燕三条流製品安全文化を広めたいと思っている」とし、三条市にもその協力をお願いしたいと求め、三条市流製品保証体制の構築などを提案した。