26日から糸魚川市大規模火災の支援活動を行っている三条市に拠点を置く「にいがた災害ボランティアネットワーク(NSVN)」(川瀬和敏理事長)は28日、被災地に向けてボランティア活動用資機材を発送した。
三条市が甚大な被害に見舞われた2004年の7.13水害以降、三条市栗林、旧サカタ製作所にボランティア資機材を格納しており、全国で大規模災害が発生するたびに被災地へ届けて復旧活動に役立ててもらっている。
いつもは大型トラックを借りて運ぶが、今回は水害ではなく火災。水害で最も労力を必要するのが泥出しだが、火災ではそれがないため、資機材もそれほど多くなくてすむと判断し、糸魚川市から来た2トントラック、軽トラック、バンの計3台で運搬した。
これまでは資機材が大量なため、積み込みはボランティアを募集。直近のことし夏、台風10号による大雨で川の氾濫や浸水など大きな被害を受けた北海道からの要請で南富良野町へ発送する資機材の積み込みには、65人ものボランティアが参加している。
今回は資機材が少ないので、作業を依頼した燕三条青年会議所から6人とにいがた災害ボランティアネットワークの事務局職員などが訪れて夕方、車両の到着を待って日没ころから積み込み作業を行い、一輪車12台をはじめバール、バケツ、土のう、スコップ、厚手手袋などを積み込んだ。
糸魚川市から訪れたのは、糸魚川市社会福祉協議会と新潟県社会福祉協議会の職員、新潟県赤十字安全奉仕団糸魚川市分団の委員長、長野県長野市を中心としたボランティア団体「チームながでん」のメンバーの4人。チームながでんは長野ナンバーの軽トラック、糸魚川市社協職員は妙高市社会福祉協議会のバンを借りて訪れた混成チームだ。
チームながでんは、東日本大震災以降、これまで53回、運行された東北支援ボランティアバスの参加者を契機に生まれたボランティア団体。先遣隊として先に現地入りしているメンバーの小日向正明さん(75)=長野市=が軽トラを運転して資機材の引き取りに訪れた。
火災発生から7日目になり、すでに糸魚川市では災害ボランティアセンターも開設されているが「まだ体制が整っていない」と小日向さん。「みんながわたしからの連絡を待ってる。ちょうど仕事納めになったし、早くボランティアに出動したいとうずうずしているが、今の状況ではメンバーがボランティアに入る必要はなさそう」と話していた。