今年度で閉校する三条小学校の同窓会(石崎順一会長)は2日、三条小の学校開放を行った。盆の学校開放に続いて年末年始も12月30日と1月2日の2日間、学校を開放し、2日も12月30日並みの200人を超す来校者でにぎわった。
2日は雨降りだったが、三条の気温は3月下旬並みの12.0度の暖かい陽気。30日の学校開放と比べて20歳代、30歳代の若い人が目立った。関係者は30日が想定外の来校者の多さだったことから、2日の来校者は少ないと見ていた。
午後1時から3時までの開放で、お神酒をいただいてからのんびり来校者を受け付けようと思っていたら、時間前から訪れる人もあって受け付けに追われてお神酒どころではなかった。30日は同期会が団体で来校したが、団体を差し引けば2日の方が多い印象だった。
若い人は「やばい。変わってない!」、「ちっせ!」、ほかにも体育館のステージ下の地下室に「口裂け女がいるって」など世代によっても感想はまちまち。同級生と4人で訪れた今は燕市に住む平成4年度卒の丸山万貴さん(35)は、「今の校長先生が5、6年生のときの担任で、一緒に写真を撮ってもらった。先生は昔と全然、変わらない」と喜び、「図書館のテーブルで卓球して怒られた」と昔話で盛り上がった。
30日開かれた昭和51年度卒の同期会の世代の有馬尚美さん(52)は、嫁ぎ先の鹿児島県鹿児島市から帰省して同期の幼なじみと来校した。校舎へ足を踏み入れたのは卒業以来初めて。「閉校するとは思ってもいなかった」と言い、「みんなに会えたり学校も見られたり、ありがたい反面、寂しい」。全校児童が80人足らずになった状況に「これじゃやっていけないのはわかるけど、校歌を歌ってくれる人がいなくなるのは寂しい」と閉校を惜しんだ。
一緒に来校した千葉県船橋市に住む近藤朋美さん(52)は、帰省はいつも盆で、正月の帰省は久しぶり。12月29日から1月4日までの帰省で、「今回だけ。こんなに長居しているのは」とふるさとを満喫。「仲のいい人とあらためてたっぷり過ごし、昔のいろんな思い出がよみがえる」と小学生のころの気持ちも思い出していた。
神奈川県横浜市に住む岡本裕貴さん(25)は平成15年度卒。自動車開発の仕事に携わり、12月24日から1月8日まで帰省中。校舎に入ったのは卒業以来初めてで「一瞬で小学生のころに戻れた。遠い昔の感じがしなかった」。閉校についてはやはり「仕方ないこと」だが、「建物を昭和感じさせる貴重なもので、惜しいし、もったいない」と残念がった。
また、年末に第三中学校の会で久しぶりに顔を合わせた平成12年度卒の同期生は、卒業のときに校庭に埋めたタイムカプセルを探そうと10人余りが集まってシャベルで掘り返したが、見つからなかったようだ。
これまでも同様に卒業生がタイムカプセルを探したことはあるが、見つかった試しがない。記憶では手紙などを入れたタイムカプセルをサクラの木の下に埋めた。「SOPHIAの充の写真を入れたのを覚えてる」などと、きゃっきゃ言いながら雨の中で土を掘っていた。