県央地域の台所を預かる株式会社三条中央青果卸売市場(青柳茂社長・三条市上須頃)は、ことしも5日午前7時からの新春初市式典に続いて初競りを行い、新しい年をスタートした。
式典は、国定勇人三条市長、兼古耕一三条商工会議所会頭、吉田文彦JAにいがた南蒲経営管理委員会会長、金子恵美衆院議員をはじめ来賓、市場関係者や生産者、流通業者など100人余りが参列した。
青柳社長はあいさつで、不安定な要因のなかで、商品の安定供給、価格形成がなされた昨年は「非常に気候の変動の激しい昨今の中で、市場の機能は十分に発揮された年だった」と振り返り、「本年も市場としての役割はなんだと、しっかり社員一同、肝に銘じて、安定供給、そして国内、生産市の発展を願いつつ精いっぱい努力してまいりたい」と決意を示した。
来賓のあいさつに続き、初市恒例の三条市への寄贈品を贈呈。同市場から宝船1そう、ミカン100箱、リンゴ50箱、バナナ30箱。県央食品卸売センターから、しそのり納豆600人分の目録をそれぞれの代表が国定市長に手渡した。市は、この善意を市内の福祉施設に届ける。
午前7時の気温は2.9度で、西側の空には青空ものぞいた。氷点下で路面も凍結したなかで行われることも珍しくない例年に比べれば、穏やかな天候の幕開けだった。
約1時間の式典に続いて初競りが行われ、場内は、競り人の威勢のいい声で一気に活気づいた。県内産のハクサイ、キャベツ、ネギ、ホウレンソウ、カリフラワー、ロマネスコ、カブ、レンコンをはじめ、北海道や高知、宮崎など全国から届いたタマネギやピーマン、トマト、セロリなどが次々と競りにかけられていった。
青果店や小売店などの買い人は、「ことしは雪がなくてありがたいて」、「値段は去年とおんなじらな」などと話し、競り落とした品物を一刻も早く客に届けようというように足早に車に積み込んだ。