三条市歴史民俗産業資料館は、29日まで所蔵品展「酉・鶏・鳥」を開いており、ことしのえとにちなんでニワトリやクジャクなど鳥をモチーフに描かれた花鳥画など絵画19点を展示している。
展示作品は三条文人の五十嵐華亭、森山信谷、帰山雲涯、行田雲濤、三条市出身の日本画家広川操一など10人。制作時期は江戸時代終わりから昭和まででと幅広い。
作品に描かれた鳥に注目しているのがユニークで、「身近な鳥」、「おめでたい鳥」、「日本の鳥」、「外国の鳥」の4つのコーナーに分けて展示。作品説明にはタカ、オウム、ホウオウなど作品のなかにいる鳥の名称と全長や体重、特徴を書いている。
花鳥画の描かれた掛け軸や屏風などが並び、正月にふさわしいおめでたい雰囲気もかもし出す。娘と孫を連れて訪れた加茂市の女性は「すばらしいですね。新潟や長岡に行かないとこういう展示は見られないと思っていたので」、東京から帰省した女性は「鳥のことでまとめられていて、楽しめました」と話した。
同資料館は近年、えとにちなんだ展示を行っていない。ことしはとり年で、十二支のなかでも鳥をモチーフにした所蔵作品は多いことから実現できた。視点を変えて鳥をクローズアップした展示方法で、子どもたちや来館したことのない人にも足を運んでもらえたらと気軽な来館を呼びかけている。
午前9時から午後5時まで開館、入場無料。同所蔵品展の図録は、1部200円で販売している。