1年の無災害を願って燕市消防出初式が8日、燕市吉田産業会館で行われた。開式した午前10時の気温は3.9度で珍しく青空が広がる穏やかな陽気の出初め式となった。
消防職員・団員合わせて約400人が参加。式典では、鈴木力燕市長が式辞で、昨年の燕市内での火災発生件数は一昨年より13件少ない22件となり、糸魚川市の大規模火災にふれ、住宅用火災警報器の設置、防火啓発に努めたいとした。
救急出動は3,744件で349人を搬送。一昨年よりそれぞれ165件、151人の増加し、市民の防災、減災に対する関心が高まっている。「防砂訓練をはじめとする各種訓練などを継続して実施し、自助、共助、公助の役割をしっかりと確立しながら消防、行政、そして地域住民が一体となった安全で安心で災害に強いまちづくりに積極的に取り組む」と述べ、関係機関の協力を求めた。
水戸慶一燕市消防団長は訓示で年明け早々、2件の火災が発生したことを話し、少子高齢化社会にあって消防と地域との結びつきの強化はますます重要になり、「消防の伝統を引き継ぎ、市民の安全と郷土の繁栄のためますますの精進をお願い申し上げる」と述べた。
各種表彰状の授与、団長表彰、来賓祝辞、万歳三唱を行って閉式。駐車場に会場を移して放水披露を行い、消防団の市内3方面隊から2部ずつ、計6部がそれぞれ小型動力ポンプで放水、6本の水柱を上げた。
好天のこともあって親子連れなど例年より多い約100人が見学に訪れた。昨年は吉田地区の方面隊の防火衣を消防職員と同じような機能をもつ新しいものに更新した。ことしはそれ以外の方面隊も更新する。
またラッパ隊もグレードアップ。制服も更新し、「飾緒(しょくちょ)」と呼ばれる肩から飾りひもが下がったより正装なイメージの制服に変わった。ラッパ隊の隊員19人のなかには新たに導入した小太鼓2人とシンバル1人も含まれ、その初披露ともなった。