新潟県電気工事工業組合三条支部青年部(山崎正路会長)は19日、高校生から電気工事の仕事に興味を深めてもらおうと、電気工事士が講師となって新潟県央工業高校で授業を行った。
次代を担う高校生に、電気工事のことを知ってもらい、将来就く職業を考えるきっかけになればと昨年から同校での授業を行い、2回目。
生徒は、電気に関係する同校の「情報電子コース」と「メカトロニクスコース」の2年生計76人。講師は、新潟県電気工事工業組合の青年部の電気工事士約20人で、三条支部を中心に、新潟や柏崎からも参加。
授業は午後1時15分の5限から7限までの3時間で、電気工事の内容、電気工事士による実演、グループに分かれて講師と生徒のワークショップや意見交換を行った。
電気工事の内容の授業では、電柱の設置や取り換えなどの外線工事、屋内配管・配線工事などの内線工事、電話やテレビや放送設備の配線などの電気通信工事、このほかにも消防設備工事、高圧受電設備工事、空調設備工事、土木工事、コンクリート打破工事など、日常生活では目に触れることのないような専門的な作業も動画などで紹介した。
また、6人の電気工事士が、ヘルメットに作業着の日頃の作業を行う姿で登場し、腰ベルトにドライバーやニッパーなどの工具をはじめたくさんの道具をつけて腰に巻きつけている「腰道具」について説明。一見、6人とも同じように見える腰道具だが、ペンチ1つとっても、それぞれの作業にあわせて違う種類を持っており、専門性や幅広い作業内容を示した。
その腰道具を生徒が装着体験し、女子生徒は「重いです」と、ずっしりと重さを体感した。
さらに、生徒から「今まで大変だった仕事は何ですか?」との質問には、2月の夜に橋の上の照明灯をつけたときとの回答もあり、「水滴が凍りつく寒さのなか、高所作業車の上で励まし合いながら行った」とのエピソードもあった。
県央工高の前身で三条工校と統合前の燕工校OBという山崎会長は、電気工事士の仕事について、屋外だったり、天井裏だったり、暑いし、寒いし、いろんなことがあるが、新築の住宅で作業をしているときなどは、自分が作ったところに人が生活をする。やりがいのある仕事だと思っていると、後輩たちに伝えた。