株式会社山谷産業(山谷武範社長・三条市北入蔵2)が製造販売する鍛造ペグ「エリッゼステーク/エリッゼステークアルティメット」が、OMOTENASHI NIPPON実行委員会主催「OMOTENASHI Selection(おもてなしセレクション)」で2017年1期のOMOTENASHI Selection賞を受賞した。
2017年1期のOMOTENASHI Selection賞を受賞した山谷産業の「エリッゼステーク/エリッゼステークアルティメット」
おもてなしセレクションは、おもてなし心あふれる商品・サービスを募集・発掘し、国内外に発信するプロジェクト。1年を4期に分けて募集、選定しており、2017年1期は70点の応募を受け付け、書類選考のあと日本人有識者と日本在住経験のある外国人の計38人の選定員が審査した。
「日本らしく、現代の生活を豊かにし、世界に通じる。ついつい人に伝えたくなる優れたOMOTENASHI体験を提供する商品・サービス」を視点におき、「おもてなしの心を感じる優れた顧客体験を創出するか」、「商品・サービスそのものの価値・クオリティが高いか」をポイントに総合的に評価。金賞8点を含む33点を受賞対象に決まった。
山谷産業の鍛造ペグ「エリッゼステーク/エリッゼステークアルティメット」は、キャンプなどで、テントの風による吹き飛び防止のために地面に打ち込んで固定する杭のシリーズ。「エリッゼステーク」は8色展開で、324円から864円、焼入れ鍛造ペグ「エリッゼステークアルティメット」は648円。
「簡単に抜けないけど簡単に抜ける使いやすさ、色とサイズのラインナップ」という特徴が、とくに外国人選定員から評価されたという。棒の形状が楕円形で、地中で自然に回ることがないので、使用時には簡単に抜けない。しかし、ペグを90度回すと、地中にすきまができて、簡単に抜くことができる。さらに、赤、白、ピンク、青、ブロンズなど鮮やかな発色のカラーバリエーションはキャンプ場でも視認性が高く、置き忘れしにくい。
また、同社以外の受賞商品は、食品や衣料、美容、インテリアなどが主で、アウトドア関連は異色の存在ともいえる。
同社は、漁具の金物卸商として1979年に創業。2代目の現山谷社長が漁具金物卸商に加えて、15年ほど前からネットショップ「村の鍛冶屋」を運営。4年前からキャンプ用品の企画、製造も手掛けている。
ネットショップ運営の実績を生かし、商品開発にはSNSを最大限に活用。「エリッゼステーク」の色やサイズもユーザーの声を反映した結果で、世界に評価される「燕三条製」だ。4年前に発売し、昨年は「ニイガタIDSデザインコペティション2016」に初出展でIDS賞を受賞。Gマークにも応募した。「おもてなしセレクション」は、市内の企業が受賞していたことで知り、初めて挑戦した。
山谷武範社長(44) は、応募はしたものの「よく、おもてなしでOKもらったな」というのが最初の感想と話したが、使う人を思う細やかなものづくりの姿勢は、評価ポイントにつながっている。