学問の神さま、菅原道真の命日の2月25日に学業成就などを願う行事「天神講」に向け、燕市内の菓子店では全国的にも珍しい道真や縁起物をかたどった天神講に供える和菓子の生産が本格化するが、ことしで発売から4年目になる燕市宮町、飴屋本舗の天神講サブレも年々、人気が高まっている。
道真をかたどったサブレを1枚ずつ包装した商品。台紙には道真が歌った「東風吹かば 匂ひをこせよ梅の花 主なしとて春な忘れそ」が印刷されており、価格は173円と少々、高め。ただ、原料に「頭脳粉」を使っているのが特徴だ。
頭脳粉は石川県金沢市の金沢製粉が国内で唯一、生産している。頭の働きを良くするとされるビタミンB1を多く含む小麦粉で、これを使った「頭脳パン」は有名。天神に合格を祈願するのに天神サブレを食べれば頭脳粉の効果も期待でき、ある意味、機能性食品だ。
飴屋本舗では7種類から始まって道真の命日が近づくにつれて種類を増やし、最大で12種類の天神講の粉菓子を作るが、数では粉菓子よりも天神講サブレの方がたくさん売れる。店主の遠藤重治さん(60)は、「子どもはなかなか粉菓子を食べてくれない。サブレなら若い人が気軽に買えるのかも。それなりの効果があると思って食べてみてほしい」とPRしている。問い合わせは同店(電話:0256-62-2051)へ。