オリンピック・パラリンピック等経済界協議会による燕市と弥彦村の職員と関係者向けのモンゴル国異文化理解教室が1日、燕市役所で開かれ、約110人が受講した。
オリンピック・パラリンピック等経済界協議会は、政府、自治体、大会組織委員会などと連携して東京2020大会に向けたムーブメントと、その後に残るレガシーづくりを推進している。
燕市と弥彦村は、新潟県、新潟市、長岡市、五泉市とともに取り組む「モンゴル・新潟交流促進プロジェクト」が昨年、2020年東京オリンピック・パラリンピックのホストタウン構想に登録された。燕市は東京大会でモンゴルのパラアーチェリー協会の事前合宿を受け入れることになり、それに先立って昨年はリオ大会に向けた事前合宿も受け入れた。
弥彦村はモンゴル出身の横綱日馬富士が所属する伊勢ヶ浜部屋との交流から、おととしから弥彦モンゴルフェアを開き、昨年はモンゴルのエルデネ村と友好都市になった。
そうしたモンゴルとの関係から燕市と弥彦村が主催し、経済界協議会のプログラムの一環としてモンゴル国異文化理解教室を開いたもの。同じプログラムの一環で、昨年12月にも弥彦村スポーツ少年団交流会にトヨタ自動車硬式野球部の2選手が参加している。
今回の教室の参加者は、燕市と弥彦村の職員をはじめ、ホストタウン燕市推進委員会委員、商工会議所、商工会、国際交流協会、観光協会、弥彦モンゴル友好協会の役員や会員など。講師はモンゴル駐在経験のある伊藤忠商事株式会社の大畑麻紀氏とKDDI株式会社の吉岡満氏で、それぞれモンゴルでの経験を基に話した。
大畑氏はモンゴルの地理や気候、民族、宗教、モンゴル人の特性などについて話し、モンゴル人は学習能力、識字率が高いと紹介。大畑氏はモンゴルでは毎日が驚きの連続だったと言い、都市と草原、近場のリゾート、ウランバートル市内、インフラ、街の看板、日本の中古車が多いこと、交通渋滞、ゲルなど日常生活や文化について話し、汚職がひどいとも。最後に覚えておくと便利なモンゴル語をみんなで唱和、練習した。
小林保夫総務課長は昨年8月にエルデネ村との友好都市締結、さらに先遣隊としても6月にもモンゴルを訪れており、この日の教室については「モンゴルの文化の理解に非常に役立ち、関心をもたれた人も多いと思う。モンゴルに行ってみたいと思う人も増えるのでは」と話していた。