燕市防災リーダー養成講座の最終回は今年度も公開講座で4日、燕市役所で行われ、会場いっぱいの115人が受講した。
地域防災力の向上を図るため地域の防災リーダーを養成しようと年度ごとに開き、ことしで5年目。今年度は市内自治会の防災担当や自主防災会のメンバーなど33人が受講し、地域の防災マップづくりをメーンテーマに昨年中に4回の講座を開き、この日が最終回となった。
最終回を公開講座にするのは4年目。事例発表で長善館学習塾生の防災キャンプでの取り組み結果、燕第一地区まちづくり協議会の防災訓練についての発表のあと、1年を通した講座の講師の長岡造形大学・沢田雅浩准教授が「地域で取り組む防災・減災」をテーマに講演した。
長善館学習塾生の防災キャンプでの取り組み結果の発表は、燕市の小学校6年生21人の塾生が参加して開かれたリーダー育成塾「長善館学習塾」が昨年9月に分水公民館に1泊2日して行った防災キャンプの事例発表を塾生の子どもたちが行った。
防災キャンプでは、炊き出し訓練、避難施設探索、頭と体の体操、最後にまとめの防災壁新聞づくりなどを行った。子どもたちは、ジャガイモを乾燥させた菓子に湯を入れるとホットサラダになったのに驚いたこと、避難施設に見立てた分水公民館での夜の探索で小さな段差でも夜は危険になることなど、キャンプでの体験で感じたことを率直に発表した。
一方で物が乱雑に置かれている倉庫を整理してほしいという苦言とも言えてる提案もあり、防災課に「お願いします」と子どもたちがそろって頭を下げる場面も。鈴木力市長は「分水公民館の避難所開設は君たちの意見を入れれば完璧」とほめた。
沢田准教授は中学生は十分にマンパワーとなり得る存在であるとともに、おとなではまとまらない話も「子どもの意見は素直に入ってくる」と子どもたちの役割にも期待した。