県内ALTなどが三条鍛冶道場で包丁作り体験にチャレンジ (2017.2.6)

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2015年秋から三条市国際交流員に就いているカナダ出身ヘワン・パークさん(25)は5日、三条鍛冶道場で外国人のための包丁作り体験講座を開き、県内在住を中心に14人が参加して日本伝統の匠の技を体感した。

三条市国際交流員のヘワン・パークさんが企画した外国人のための包丁作り体験講座
三条市国際交流員のヘワン・パークさんが企画した外国人のための包丁作り体験講座

ヘワンさんは外国文化に気軽にふれられる料理講座「国際理解講座」を年に数回、開いているが、三条市の文化、日本の伝統を外国人からはだで感じてもらおうと、全国的に珍しい常時、鍛冶作業が体験できる三条鍛冶道場を会場にした体験講座を初めて企画した。

三条鍛冶道場では五寸釘からペーパーナイフをつくる体験が手軽だが、本格的な鍛冶作業を体験してもらおうと包丁作りに挑戦してもらうことに。ヘワンさんの人脈で参加を呼びかけ、県内のALTをはじめ、福島県や石川県からも国際交流員などが参加した。

右が三条市国際交流員のヘワンさん
右が三条市国際交流員のヘワンさん

出身国はアメリカ、カナダ、ドイツ、オーストラリア、ニュージーランド。大半が20代で、焼き入れや焼き戻しといった鍛冶、砥石(といし)による研ぎなどの一連の作業を三条鍛冶集団の師範に手伝ってもらって行い、通訳ボランティアも協力した。

作業場は底冷えのする寒さで、砥石に水をつけて行う研ぎの作業には「手が冷たい!」と苦戦しながらも時間を忘れて作業に集中。昼は三条名物カレーラーメンを食べて顔を赤くした。

参加者で記念撮影
参加者で記念撮影

自分の名前を当てた漢字や好きな文字を包丁に彫り込む「作切り(さくぎり)」を師範から施してもらい、「愛朱理」、「炭鉱夫」、「安努竜」、「一本気」などと刻まれた包丁が完成。刃にできな波形の模様も日本刀を連想させたようで、ご機嫌で持ち帰った。

昨年4月から新潟市でALTを務めるベン・J・ロウさん(23)は、オーストラリアのフェスティバルで日本の農具をつくる作業を見学するワークショップにふれたことはあるが、体験したのは初めてで、「アートみたいですごい経験ができた」と感激。ひたすら砥石の上で包丁を滑らせる研ぎの作業には「だんだんリラックスしてきてメディテーション(瞑想)みたいだった」と新鮮な感覚も味わっていた。


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