昨年、三条市と友好協力関係樹立に関する覚書を締結した中国重慶市巴南区(じゅうけいしはなんく)の代表団が9日、三条市を訪れ、市役所を表敬訪問したあと諸橋鐵次記念館や市内の企業の視察なども行い、友好を深めた。
昨年11月に国定勇人市長らが、巴南区を訪問。両市区の経済と貿易の交流を促進し、文化交流なども行って経済発展につなげていこうと覚え書きを締結した。
代表団は重慶市巴南区人民政府の張春平副区長を団長に、巴南区商務局局長、同分科委員会主任、国家木洞山伝承人、茶芸芸術家、駐新潟総領事館のジャン・チュンレイ政務文化室長など8人。8日から13日まで本県を訪れている。
9日は午前9時半に市役所を表敬訪問したあと、三条鍛冶道場、諸橋鐵次記念館、スノーピーク、パール金属、本成寺、タダフサ、マルト長谷川工作所、地場産センターメッセピアを視察。夜は国定市長も出席して二洲楼で開かれた夕食会に参加するハードスケジュールだった。
市役所では、吉田実副市長が出迎え、今回の訪問で「さらに密度の濃い交流を図ってまいりたい」、「この訪問を契機として、両市区間で、経済、貿易、文化等の あらゆる分野で交流が推進できればと考えております」と願い、歓迎した。
張副区長が訪問のあいさつで訪問の目的について「お互い信頼し、協力し、お互い利益や素晴らしいことも手に入ると言う理念を持ち、お互いの交流を図り、交流の領域を広げること」、「多方面で協力できることを強く望んでいる」と述べた。
互いに記念品の贈呈を行い、三条市からマルナオの箸、巴南区からパンダを刺繍した置物をそれぞれに贈った。
夕方、訪れた作業工具製造のマルト長谷川工作所(長谷川直哉社長・三条市土場)では、長谷川直会長が工場を案内した。爪切りのネイルニッパーで自分の爪を切って試した一行は、その切れ味の良さに「おー!」と声を上げて驚いていた。
重慶市では雪が降ることはほとんどないので、市街地の何倍もの積雪がある下田地区で雪にふれ、昼食をとった嵐渓荘(大竹啓五社長・三条市長野)では、かまくらや雪だるまなどに大喜びしていた。