コンビニ店で高額の電子マネーギフトカードを購入させる架空請求詐欺が発生していることから三条署は9日、セブン-イレブン三条北入蔵店でコンビニ店での特殊詐欺被害防止のための声かけ訓練を行った。
訓練は、動画サイト利用料金未払いの架空請求詐欺被害者役の警察官が、犯人の指示によって高額の電子マネーギフトカードを購入しようと同店を訪れ、レジで購入しようするといった想定で、店員の対応を訓練した。
被害者役の警察官は、2万円分の電子マネーカード5枚計10万円分をレジカウンターに出した。店員は、特殊詐欺被害の手口が書かれたリーフレットを客に見せて状況を聞いた。「動画サイトの利用料金を支払わないと裁判になると言われた」、「メールでアマゾンのギフトカードを買うように指示された」というようなことから、架空請求の手口と思われることを説明し、その場で警察に通報した。
昨年、県内では特殊詐欺被害が89件発生し、被害額は3億1,093万円にのぼった。三条署管内では3件の807万円の被害で、うち1件の被害額は767万円。有料コンテンツの利用料滞納の名目でだまされたもので、被害の内訳は現金600万円、残りの167万円は電子マネーギフトカードを違う店舗で5回に分けて購入していた。
三条署によると架空請求詐欺の被害は減っているが、相談件数は増加している。高額の電子マネーギフトカードを購入させ、カードにある番号を電話やLINE、メールなどで聞きだしてだまし取るという手口の大半はコンビニ店で発生している。
また、その番号を利用して買物などができるシステムを知らず、カードそのものが手元にあるから、だまされたことがわからなかったという被害者も少なくないという。
被害に遭わないためには、「電子マネーギフトカードで支払いを求められたら詐欺を疑う」、「(未払いがあるなどと送られてきた)メールに書かれている電話番号には絶対に電話をしない」、「身に覚えのない未納料金は無視して警察に相談する」ことを呼びかけている。
訓練後の講評では、だまされている人に「警察からのお願いだそうです」と手口を書いたリーフレットを活用して積極的に声かけし、おかしいと思ったら警察に連絡してほしいと、被害の未然防止への協力を求めた。