学問の神さま、菅原道真の命日の2月25日に学業成就などを願う行事「天神講」に向け、天神に供える和菓子をつくる燕市内の菓子店は生産が本格化するなか、白根屋(更科賢吉社長・燕市秋葉町3)は、若い人からも天神講に親しんでもらおうと、道真をかたどった「天神様」の粉菓子の新製品2種類を今シーズン、追加発売した。
新製品はピンクと黄色をそれぞれ貴重にしたもの。これまでと同じ木型を使いながら、砂糖とみじんこを混ぜる段階で、香り付けにフリーズドライのパウダーを混ぜた。ピンクは甘い香りのイチゴ、黄色はさわやかな香りのユズのパウダー。いずれもこれまでの天神様より100円高い税抜き650円で2月に入って間もなく販売を開始した。
白根屋の後継者、更科賢祐さん(33)は「燕市のPRもあって年々、天神講菓子が多く売れているが、購入する人の多くが年配の人。若い人が手にするようにならないといずれ下火になってしまうと、この2、3年ずっと考えていた」と言う。
どうやって食べてもらおうかと考えた結果、生まれたのが今回の新製品。「粉菓子は得意じゃないという人も多い。少しでも食べやすくして、天神講菓子を求める入り口になってくれれば。来年も違うものをやろうと頭のなかには考えがある」と更科さんは思いをめぐらせている。問い合わせは同店(電話:0256-62-2635)へ。