アウトドアブランドのスノーピーク(山井太社長・三条市中野原)が見附市の県営中部産業団地に建設した物流の新拠点「スノーピーク オペレーションコア HQ2」が1日から稼働。4日、隣接する見附市・イングリッシュガーデンホテル レアントで竣工式とパーティーを行い、成長を見据えて新たなステージを迎えたスノーピークの躍進に期待した。
県内外の政財界、取引先、協力会、地域社会、友人、さらに韓国総領事や海外のサプライヤーも含め200人余りが出席。それに先立ってオペレーションコアの見学も行われた。
山井社長はあいさつで、「新潟燕三条がベースの会社で、燕三条に点在している製造技術をわれわれがプラットホームになってデザインし、ブランディングして、世界に発信している。アウトドアのライフバリューに変換している会社」と、燕三条に根差した企業であると紹介した。
「これから燕三条を中心に生産されたものが、見附というすばらしい土地からわれわれの製品すべてが発送されるということになった」とし「これからもぜひスノーピークに対して熱い気持ちをいただいて、ますます皆さんとともに新潟、日本を盛り上げていきたいし、韓国も盛り上げていきたい」と、経済のけん引役ともなりたい考えを示した。
来賓の米山隆一知事は、スノーピークに対して、県営中部産業団地に進出、198人の雇用を生んでいること、大きな利益を上げて納税していること、そして「この燕三条、見附、新潟、そして日本の価値を世界に発信していただけるのが本当にありがたいと思っている」と感謝した。
「行政は基本的には民間企業の皆さんが発展する土台をつくるのが本当の役割」と限定的であるとし、スノーピークをはじめ民間の出席者の発展を願い、「さまざまな価値を集約されて、地方創生の価値へとつなげられると思うので、ぜひそういった取り組みでどんどんと地域を発展させていただて、またそれに支援を検討して頑張っていきたい」とした。
久住時男見附市長は、県営中部産業団地は53社が進出して99%が埋まったことを紹介。「一昨年12月に山井社長が見えられて即決していただいた」ことを話し、「これからもこの見附のなかでこの燕三条のいい手づくりの技を世界に発信する基点をつくっていただいたことを心からありがたく思う」と感謝した。
国定勇人三条市長は「スノーピークが新たに進出されるということは、これから先のスノーピークがさらなる活躍をされる、あるいはそれを通じて新潟県全体を底上げしていく、そういう意味でも非常にすばらしいこと」とスノーピークが県内経済に与える波及効果にも期待した。
ハードオフコーポレーション代表取締役会長兼社長の山本善政氏の音頭で乾杯、燕市PR大使の笛人、本宮宏美さんの演奏もあり、最後に渡辺美栄子専務のあいさつで締めくくった。
【One more thing】
2011年のHeadquarters竣工から15年の東証マザーズ上場、16年の東証一部上場、そして今回と式典に出席させていただいた。今回は会場が狭いこともあり、出席者の数もしぼった。コンパクトな感じとなり、これまでにも増して和やかな雰囲気だった。
三条市に本社のあるスノーピークが見附市にオペレーションコアを建設。両市の市長を目の前にあいさつする山井社長は「微妙な感じ」と言って笑わせた。ほかにもどこまでオープンにしていいのかわからないような刺激的なあいさつにたびたび笑い声にわいた。
まだ知事就任から半年とたたない米山知事は、「新潟はワーク・ライフ・バランスの確立に取り組んでいる。わたしなんかはね。50近くになってひとりでいると。こんな人間にとっては仕事以外に楽しむことはないんです。こんな人にワーク・ライフ・バランスなんて言われたくない」と笑わせ、笑顔招福な竣工式だった。