音楽の勉強を続けるために今春、上京して都内の学校に進学する全盲のシンガー・ソングライター佐藤ひらりさん(15)=三条市=の旅立ちコンサートと、ひらりさん応援する人気講演家の中村文昭さんの特別講演会が、20日(月・祝)午後1時半から弥彦村・四季の宿みのやで開かれる。佐藤ひらりさんにとっては上京前の最後のコンサートともなる。
特別講演会で始まる。講師の中村文昭さんは有限会社クロフネカンパニー代表取締役社長。1969年に三重県多気郡大台町に生まれた。 皇學館高校卒業後、家出同然で単身上京し、六本木に飲食店を開店し、5店舗まで拡張、三重県に戻り伊勢市で飲食店「クロフネ」オープン」し、さらにレストラン・ウェディングを始めた。
今はそうした経験を生かした講演活動や人材育成にも力を入れ、全国を飛び回る一方、北海道の農地を借りて都会でひきこもり、ニートと呼ばれる若者たちと一緒に農業も行っている。
著書に『お金でなく、人のご縁ででっかく生きろ!』(サンマーク出版)、『人生の「師匠」をつくれ!』(サンマーク出版)、『「話し方」ひとつで、人生はでっかく変わる!』などがある。県央地域でも過去に何度か講演している。
続いて3時からコンサートに移る。佐藤ひらりさんは2001年新潟県三条市生まれで、視神経低形成で生まれつき全盲。5歳でピアノにふれて音楽に目覚め、9歳ではじめてのオリジナル曲「みらい」を作詞作曲した。
障害をもつミュージシャンの音楽コンテスト「ゴールドコンサート」で、2010年に史上最年少で歌唱・演奏賞と観客賞をダブル受賞し、12年には念願のグランプリも受賞。12年に自主制作したCDシングル収録曲「みらい」は 公営競技の競輪とオートレースを統括する公益財団法人JKAの競輪&オートレスの補助事業「RING!RING!プロジェクト」の公式テーマソングになっている。
4時半でコンサートを終わり、5時から佐藤ひらりさんと中村文昭さんを囲んでのパーティーが開かれ、7時に終わる。
互いの知り会いを通じて3年前に長岡市で開かれた中村文昭さんの講演会で佐藤ひらりさんが演奏したのがふたりの直接的な出会い。以来、中村さんは全国を講演に回るなかで佐藤ひらりさんのことを発信してくれ、親交を深めている。
佐藤ひらりさんは今春、県立新潟盲学校中等部を卒業。高等部では本格的に音楽を勉強したいと全国で唯一、高等部音楽科のある国立筑波大学付属視覚特別支援学校に進学することが決まった。
今回のコンサートは佐藤ひらりさんを応援する株式会社二村建築の二村清栄社長が中村文昭さんの講演に感銘を受けたこともあり、佐藤ひらりさんの新たな門出のはなむけにと企画、主催する。佐藤ひらりさんの母、絵美さんは「今までお世話になった人たちに感謝の気持ちをあらわす場所にしたい」と話している。
参加費は2,000円、パーティーは別に参加費5,000円。チケット申し込みや問い合わせは二村建築(0256-94-3928)へ。