燕市分水地区の分水ライオンズクラブ(渡辺将氏会長・会員46人)は、クラブ結成50周年を記念して11日、燕市分水公民館で女流棋士も招いて初めての分水ライオンズクラブ杯燕市子ども将棋大会を開いた。
地元燕市を中心に将棋好きな小学生32人が参加。トーナメントで優勝を争った。対局後の午後からゲストに女流棋士の中倉彰子初段が訪れた。
中倉初段は2015年3月で公式戦を引退し、NHK杯将棋トーナメントの司会を務めたこともあり、CDデビューも。15年に将棋を生かした日本の伝統文化や伝統芸能の普及啓発活動など株式会社いつつ(兵庫県神戸市)を設立し、子どもたちへの将棋の普及にも力を注いでいる。
中倉初段は自身を囲むように4つの将棋盤を並べて4人の小学生と同時に対局する多面指しを行った。低学年の小学生には四枚落ちの駒落ちで対局。うっかり二歩を指す貴重なミスもあったが、言うまでもなくあっと言う間に次々と勝利し、対局を振り返って小学生にアドバイスすることもあった。
小学生になって将棋を始めたキャリア4年の分水小4年頓所健太君は「やっぱり強い。全然、歯が立たない。守りの崩しが早かった。金や銀で守ってもすぐに取られた」と今までおとなとの対戦で感じたことのない圧倒的なプロ棋士の実力に驚き、目を輝かせていた。
大会では、燕西小6年山崎天聖君が優勝。2位は新潟大学教育学部附属長岡小2年西村晃太君、3位は松長小6年大槻拓未君だった。
分水地区の将棋愛好会、分水王将会(吉田仁志会長)には、以前から分水ライオンズクラブの会員が何人か所属していることもあり、分水王将会の協力で分水ライオンズクラブは何十年も前から子ども分水公民館で月1回の子ども将棋教室を開いている。
左から2位の西村君、優勝の山崎君、3位の大槻君
分水ライオンズクラブの結成50周年記念事業を計画するなかで、子ども将棋教室では行っていない大会を開き、教室に参加する子どもたちから大会出場も将棋の勉強の励みにしてもらおうと企画。日本将棋連盟燕支部も協力した。
結成50周年記念事業で昨年12月には燕市ふれあいパーク久賀美「国上健康の森公園」にベンチ付き時計塔の寄付も行っており、6月10日に行う記念式典で記念事業をすべて終わる。