三条市立大面小学校の6年生31人は、24日の卒業式に訪れる地域の来賓や保護者らに、昨年の春、学校に咲いたサクラの花で作った桜茶を味わってもらい、卒業する。
同校には、平成元年に地域の人が植えた20本のサクラの木があり、毎年、花を咲かせる。サクラの花の下でのお花見給食など恒例の行事もあったり、成人した卒業生が花の下で写真を撮っていたりするなど、思い出のサクラとなっている。
そのサクラを使って桜茶を作ろうと3年前の6年生が始め、ことしで3回目。春にサクラを塩漬けにし、卒業生をはじめ、卒業式に訪れる地域の人や保護者に飲んでもらっている。
ことしの6年生も昨年4月に、校舎裏や校庭に咲いたサクラの花を摘んだ。花のひとつひとつをていねいに並べては塩を入れ、また花を並べるという作業を繰り返し、約15センチ四方のプラスチック容器3つにぎっしりと詰めた。
24日の卒業式まであと3日となった21日、児童たちは冷蔵庫に入れていたサクラの塩漬けのふたを開けてみた。「いろんなことがあったけど、1年はあっという間だった」、「楽しかった」、「このクラスでは最後。いい卒業式にしたい」と話していた。
卒業式の朝、中学校の制服をきた31人は、このサクラに湯を注いだ桜茶を飲んで、式にのぞむ。