今年度で閉校する三条市立三条小学校(小林修校長・児童77人)で22日、卒業式が行われ、最後の卒業生19人が巣立った。
三条小は、4月1日に裏館小学校に統合される。創立144年の歴史を締めくくる卒業生は、男7人、女12人。中学校の制服を着た卒業生は、昨年、それぞれが「夢」、「道」などの1文字と、「三条魂」と書いた巨大書が飾られた体育館へ、大きな拍手に迎えられて入場。1人ずつ名前を呼ばれて登壇し、小林校長から卒業証書を受け取った。
小林校長は、「皆さんは144年という長い歴史と伝統のある三条小学校の卒業生です。誇りと幸せな気持ちを大切に中学校に進んでください」と述べ、三条市出身でサッカーの酒井高徳選手とプロ野球オリックス・バファローズの金子千尋投手のプロスポーツ選手2人を紹介し、「夢や希望をもち続け、夢の実現に向かって努力してほしい」。「友だちを大切にし、助け合う気持ちを持ち続けてください」と2つの言葉を贈った。
国定勇人市長は祝辞で、「三条小学校で培ったことをもとに、たとえ苦しいことがあったとしても、それを立ち向かい、乗り越えられるような強い心を育んでいってください」と願った。
石崎順一同窓会長は、閉校が決まってからのこの2年間は特別な年と振り返り、卒業生の顔を見たら喜びがあふれ、大変だったことも報われると話した。「6年間というかけがえのない時間、多くの人と出会い、仲良く過ごしたこの校舎での思い出を大切にしてもらいたい」、「これから迷ったり、転んだりしたときには、「出会った人の顔を目に浮かべ、“五十嵐川の流れきて…”と校歌を口ずさむと、きっと自ら立ち上がる強い力が湧いてきます」と述べた。
「門出のことば」では、卒業生と在校生が言葉と歌の掛け合いを行い、5年生が「凧揚げ太鼓」の演奏を披露、最後は全員で校歌を歌い、三条小学校最後の卒業生の門出を祝った。