2月の第13回浜松市美術館版画大賞展で大賞を受賞した三条市の銅版画家、鶴巻貴子さんが24日、国定勇人三条市長を表敬訪問し、受賞を報告した。
鶴巻さんは、三条市名誉市民で紙塑人形の創始者、鶴巻三郎さんの孫。母の純子さんは彫刻家、父は医師で彫刻家、兄は日本画家として活躍する芸術家一家に育った。
三条高校から東海大学教養学部芸術学科美術学課程を卒業、日本大学芸術学部大学院(版画分野)を修了。02年に県展賞を受け、05年には無鑑査となる。国内外の展覧会にも出品している。昨年3月には、三条市若手芸術支援事業として三条東公民館で「鶴巻貴子銅版画展 - 私の版画史 トキシックからノントキシックへ-」を開いた。
浜松市美術館版画大賞展は、3年に1度開催の全国公募の版画展。今回は、全国の83人134点の応募から、鶴巻さんの作品「《ROUGE et...》」が最高賞の大賞に選ばれ、2月から3月26日まで同美術館で版画大賞展が開かれ、鶴巻さんの作品がポスターになり、町中に掲示された。
この日、鶴巻さんは、母純子さんとともに市役所を訪れ、国定市長に大賞受賞についてなどを話した。同展への応募のきかっけは、三条市若手芸術支援事業「鶴巻貴子銅版画展 - 私の版画史 トキシックからノントキシックへ-」の開場式で「この機会をステップにさらにはばたいてほしい」と言われた市長のオープニングスピーチと言い、「あの展覧会がなければ、挑戦しようと思わなかった」と鶴巻さん。
国定市長は、「だんだん手の届かないところへいってしまう感じ、すごいな」、「今度は世界の賞に」と、鶴巻さんの活躍を喜ぶとともに、さらなる挑戦に期待した。