2月10日に58歳の若さで急逝した三条市出身のシンガーソングライター、大井秀一さんの葬儀兼お別れ会「どこかでブルースが聴こえる…」が3月30日、三条市中央公民館で開かれ、200人余りの弔問客が参列し、追悼の言葉を贈り、最後はみんなで歌って締めくくる音楽を愛した大井さんらしい会となった。
ステージ上に大井さんの遺影を下げ、中央にグランドピアノを置き、祭壇を設けて遺骨を安置した。大井さんがピアノの前に座ったかのようにピアノの大屋根を開いて開会。写真を映しながら大井さんの歩みを振り返ったあと、代表発起人の松永清一さんのあいさつに続き、東京の長坂周さん、地元の平野公啓さん、笠原厚浩さん、野沢隆義さん、佐藤雅一さんの友人5人が送る言葉を述べた。
大井さんの妻と母を皮切りに参列者は順に献花したあと、大井さんが師と仰いだシンガー、円道一成さんが発起人らとともにステージに上がり、会場と一体になって「上を向いて歩こう」を歌った。最後に大井さんの義父と妻があいさつして2時間近くで終わった。
送る言葉では、「お前は最後の最後まで夢追い人だった」「時分で思ってた以上に優しい人だった」、「お前は合格したすべての高校を蹴って俺と加茂暁星に来てくれた」などそれぞれお大井さんとの深いつながりを感じさせ、大井さんの人柄がしのばれた。
大井さんの妻は「音楽をやり続けることが皆様への恩返しだと信じていたように思います」、「人一倍、寂しがり屋で、世話好きで、優しくて、繊細で、常に人恋しく、愛情深い人でした」、「心残りはたくさんあると思いますが、大好きな仲間に囲まれ、やりたいことをやり続け、最後までかっこいい生き方ができたのではないかと思います」と述べ、最後に大井さんがライブの最後に歌っていた曲の一節「ハロー・マイ・ブラザー」を大井さんに代わって弔問客に届けた。