燕市に春を告げる「つばめ桜まつり」の分水おいらん道中が16日、ことしも燕市分水地区で行われた。おいらん道中にあわせたかのようにサクラが満開を迎え、舞台装置は万全。文字通りの花絵巻をけんらん豪華に繰り広げた。
おいらん道中の行列は分水の商店街の地蔵堂本町通りと大河津分水桜並木の2会場で行われた。それに先立って地蔵堂本町通りでは、露払い代わりに諏訪神社を出発した分水神輿が渡御を行い、分水太鼓が演奏。1時間がかりでおいらんに変身できるコーナーや昨年のおいらん役による歓迎、青空市のツバメルシェのテントも並んで会場を盛り上げた。
昨年のおいらん道中は、強風のため分水総合体育館に会場を移して行った。ことしは晴れたもののやはり風が強く心配されたが、川風が当たる大河津分水では一部、傘持ちが傘を閉じて歩くこともあったが、それ以外は予定通りに行列を行った。
ことしのおいらん役は「信濃太夫」に丸山ひとみさん(34)=燕市・会社員=、「桜太夫」に野崎悠希さん(25)=新潟市西区・会社員=、「分水太夫」に大野美和さん(32)=新潟市中央区・県職員=の3人。おいらんの隣りでおいらんを支える「幇間(ほうかん)」、後ろで傘を差す「傘持ち」でワンセットになる。
さらに「手古舞(てこまい)」、「新造(しんぞう)」9人、「提灯(ちょうちん)持ち」、「みどり」、「かむろ」、「舞妓(まいこ)」が加わり、背後では62人で行列を編成。その後ろに三味線を生演奏するトラックが続いた。
サクラが咲き、三味線の音が響くなかを歩くおいらんの姿は、テレビや映画で記憶にあるおいらんそのもの。途中で繰り返し行列を止め、外八文字と呼ばれる足運びを披露した。足先で外八文字を描くようにげたを寝かせて大きく外側にふりだしてゆっくりと体の前へ運ぶもので、おいらんの最大の見せ場だ。
外八文字が始まると、沿道を埋めた観客は息を飲んで見守った。アマチュアカメラマンのシャッター音が一段と激しくなる。腰を落としてあでやかさを誇るように披露する外八文字が終わると大きな拍手でわいた。
観客は関東、北陸、東北方面からの県外客が中心。「大したもんだね」、「75回も続いているってなかなかできないことだ」と、そのスケールと歴史に驚いていた。
大河津分水桜並木では、本番の行列に先だって午後1時から仮装行列「つばめ・ちん・どん」を行った。大河津分水を愛する「Love River Net」、方言戦隊メテオレンジャー、昨年度のおいらん役、市内高校生ボランティア、MCさとちんさんで編成し、行列を待つ観客を楽しませてくれた。