三条市の日帰り天然温泉の地域間交流施設「しらさぎ荘」が16日、「森と読書を温泉を楽しむ『森の湯小屋 さぎの湯』」の愛称でリニューアルオープン。フードコーナーやハンモックもあるブックコーナーも新設した。
しらさぎ荘は、中越地震で被害を受けた旧栄町の老人福祉施設の敷地内に建設され、2007年12月にオープンした。以来、民間の指定管理会社が運営してきたが、さらなる利用者拡大に向けて、新潟市の日帰り温泉施設「花の湯館」の指定管理の実績をもつ株式会社関越サービス(小川明彦社長・本社新潟市西蒲区)が4月から新たな指定管理者となり、リニューアルに取り組んだ。
「森の湯小屋 さぎの湯」は、地域資源の温泉と自然豊かな森林公園であるしらさぎ森林公園を一体的に楽しんでほしいという思いを込めた。ロゴマークをはじめ館内は「森」をイメージ。木製のテーブルや小物から伝わる木のぬくもり、床やソファー、座布団などにさまざまな緑色を使って落ち着いた雰囲気だ。
浴室はこれまでと変わらないが、「人生を楽しむおとなたちへ」をコンセプトに、利用者の大半占める高齢者の利用が大半をしめていたが、加えて30歳代から50歳代にもアピールする。
フードコーナーの「さぎの森食堂」を新設した。ラーメン、うどん、カレーなどを片手で持ち運べる手軽なカップフードとして提供。「下田産クリーンポークの角煮丼」(小600円、大900円)、うどんCUP(380円)をはじめ、化学調味料を一切使わずに地元食材を積極的に使う。生ビールやホットコーヒー「さぎの森ブレンド」のドリンク類もある。
ブックコーナーの「さぎの森文庫」は、3階にある天体観測ドームに関連した星空、森、アウトドアなどのテーマの本をはじめ、絵本、図鑑、万賀、写真集など子どもからおとなまで楽しめる約600冊があり、室内にはハンモックも設置する。
これまで館内はスリッパばきだったが、森のイメージの床に張り替え、はだしで歩くようにした。
新たな人と人とがつながるコミュニティーが生まれる空間になるよう、大広間は直径約150センチの大きなちゃぶ台を置き、相席での利用を勧める。
オープン前日の15日はオープニングイベントを行い、国定勇人三条市長や、矢田の五十嵐自治会長などが鏡開きを行って新たな出発を祝った。関越サービスの小川和宣常務は、同施設の理念「お風呂を通じて人生を幸せに お風呂を通じてひととつながりたい」の実現に向けて精一杯、頑張っていくとあいさつした。
当面は午前9時から午後9時までの営業で、第2木曜は定休。さぎの森食堂は午前11時から9時まで、ラストオーダーは8時半。入浴料など施設の利用料はこれまでと同じ。