日本棚田百選に選ばれた三条市下田地区の「北五百川(きたいもがわ)の棚田」でカタクリの花が満開となり、大勢の人が見学に訪れている。
40年前に棚田の一角の雑木林を伐採すると、それまで茂っていたササなどに代わってカタクリが育つようになった。今は4本のサクラの木の下にカタクリが群生。毎年、たくさんの花を咲かせる。
残雪の粟ヶ岳を背景に薄紫色のカタクリの花が一面に広がる風景は、訪れる人を驚かせ、和ませる。ことしの開花は例年並みの4月20日前ころで、週末に向かっていちばんの見ごろを迎えた。
21日は100人を超す見物客が朝から切れ目なく訪れた。青い山肌に白く残る雪の粟ヶ岳と五分咲きのサクラを背景に、薄紫色のカタクリの花をゆっくりと楽しみ、スマートフォンなどカメラに収めていた。
小高くなった群生の場所は立ち入り禁止だが、ことしは10万本に1本といわれる純白の花を咲かせたカタクリが2つほどある。極めて珍しいことから、四つ葉のクローバーのように幸運に恵まれると信じる人もあり、目を凝らして探す人もいた。
棚田付近の路上駐車は民家や農作業の妨げになるので、棚田から歩いて5分から10分ほどの北五百川集落開発センターと川沿いの棚田駐車場の2カ所の駐車場を利用を呼びかけている。