新潟市は1日、信濃川やすらぎ堤に民間の店舗が出店する「ミズベリング信濃川やすらぎ堤」の区域全体をマネジメントする施設使用者として、アウトドアメーカーのスノーピーク(山井太社長・本社三条市中野原)と契約を締結した。
新潟市は昨年度、同市中央区の信濃川やすらぎ堤で初めて「ミズベリング信濃川やすらぎ堤」の取り組みを実施。八千代橋ー萬代橋間の両岸を使って11の店舗が出店し、約3万人の利用があった。
今年度はさらなるにぎわいの創出をと、マネジメントする事業者を公募型プロポーザルで募集し、5社の応募があったなかからスノーピークに決まった。
イベント開催は5月24日から10月31日まで、出店期間は右岸が7月1日から11月31日まで、左岸は10月22日まで。右岸は「アウトドアラウンジ」として食事や団らんを楽しむエリア、左岸は「ヘルスゾーン」として市民の健康と体づくりをサポートするエリアと位置付ける。
新潟県内外への情報発信、イベントの企画、誘致などを通じて、にぎわいを創出。しつらえを統一し、景観の向上を図るとともに、チケット制導入で非日常感を演出し、体験価値向上を図る。
新潟市の篠田昭市長、スノーピークの山井太社長、北陸地方整備局信濃川下流河川事務所の目黒嗣樹所長が会見し、山井社長は出店については12社が賛同しており、時期的なこともあっておおむね10店舗ほどが出店するイメージと話した。
さらに山井社長は、信濃川やすらぎ堤を舞台にした真夏のアウトドアイベント「まちなかアウトドア」に3年ほど協力し、昨年10月には信濃川やすらぎ堤そばの万代シテイ・ビルボードプレイスに直営店をオープンしている。’「アウトドアメーカーらしい新潟という美しい都市にふさわしいアウトドアテイストなにぎわいをつくっていきたい」。
「空間デザインをちゃんとしてもっと統一感のあるようなしつらえをしたりとか、飲食を超えてスノーピークのミッションは自然と人をつなぐということなので、あそこの舞台を使ってうまく新潟市民の方、外からいらしゃる方を含めてあの場所で自然と人がつながるような事業展開をしていきたい」と述べた。
具体的には両岸の2つのゾーンやキャンプをお試しできるゾーン、グラピングをを楽しめるゾーンなど、「スノーピークがもっているソリューションをうまく右岸側でレイアウトしておのおのゾーンで的確に自然と人をつなぐ」、左岸のヘルスゾーンは、「いろんな事業者と組んでそうしたゾーンを展開したい」とした。
篠田市長は「まちなかアウトドア」が非常に評判が良く、「全国に先駆けた水辺の取り組みが新潟の、日本一の大河の信濃川の両岸でやっていただけるのは、本当にすばらしいことになるのではないか」。萬代橋の下流側への取り組みの広がりについていも「これを実現していければと。その大きな一歩が踏み出せるということで喜んでいる」。
スノーピークが選定されたことについては、「万代からやすらぎ堤へという流れを非常に太くしていきたいなと思うとき、最高の方が手を上げていただいた」、「こんなに手間かからず簡単に、しかし楽しみは非常に大きいということをいろんな方に知っていただく、まさにモデルゾーンみたいにしていただけるのではないかと期待し、喜んでいる」と歓迎した。
目黒所長は、「全国でもかなり注目浴びておりまして、一目置かれる場になっている」と喜び、このにぎわいが「上流側も下流側にも広がっていくような、まち全体の活性化につながるということに非常に期待している」と話した。