仏間のない家にも似合う新しい発想の仏壇を提案しようと、国指定伝統的工芸品の三条仏壇と現代芸術活動チーム「目(め)」による「空檀(くうだん)」プロジェクトの展示が3日(水)から7日(日)まで北方文化博物館(新潟市江南区沢海2)で行われている。
3月31日から4月5日まで東京・青山スクエアで東京発表が行われており、それに続く展示。昨年度、県の補助金を受けてプロジェクトに取り組んだ。「目」は世界最速の芸術鑑賞「GENBI SHINKANSEN(現美新幹線)」に作品が展示された荒神明香氏ら現代アーティストらでつくる。
プロジェクトでは、神棚のように壁にかけるタイプの仏壇を試作した。価格は90万円プラス取り付け代。荒神氏らが実際に設置する場所を訪れて確認する作業も含まれるという。
製作には三条仏壇の木地師、金具師、塗箔師、蒔絵師を手掛ける伝統工芸士9人がかかわった。中心となってプロジェクトを進めた山田仏壇店(三条市南四日町1)代表の山田貴之さん(49)は「仏間がなくても空いたスペースに祈りの空間をつくっていけたら」と話している。
北方文化博物館では試作品のほか、プロジェクトにかかわった伝統工芸士らの作品の展示、販売も行っている。