境内で県指定天然記念物「八王寺の白藤」が育つ燕市八王寺、真宗仏光寺派安了寺(松島孝夫住職)で14日、恒例の白藤茶会が開かれ、満開の白藤に五月晴れの絶好の条件のなかで茶を味わった。
東西30メートル、南北20メートルの棚に枝を広げたフジの幹回りは5.3メートル。樹齢推定350年とされ、1958年(昭和33)に県指定天然記念物となった。毎年、開花期に燕市教育委員会と燕茶道友の会の主催で白藤茶会が開かれており、ことしで41回を数えた。
白藤は満開から散り始めで、絶好のタイミング。周辺の道路が渋滞するほど見物客が多く、境内は見物客でにぎわった割に、茶会の参加者は156人と少なめだった。
会場は安了寺の座敷。窓を全開にし、茶席の最中は白藤を見ることはできないが、白藤の甘い花の香が茶席にまで香ってくる。菓子はきんとんで名は「藤波」。和服のお運びから菓子と茶をいただき、茶の湯の空間で日常を離れてゆったりした気分で過ごしていた。