五十嵐川漁業協同組合(飯塚喜一組合長)は22日、三条市荻堀地内で五十嵐川に飯田小学校4年生17人からアユの稚魚約3,000匹を放流してもらった。
五十嵐川漁協と2011年7月の新潟福島豪雨災害の復旧工事を行っている工事業者でつくる五十嵐川水系災害復旧事業安全対策協議会(8社)が参加して午後2時過ぎから下田大橋下で放流した。
放流したのは昨年春、海に下ったアユを大河津分水付近から村上に運び、そのアユが秋に産卵し、ふ化した稚魚。ことし3月に五十嵐川漁協の池に運び、えさを与えて体長約10センチ、約7.5グラムに育った。
水しぶきをあげて元気よく泳ぐアユの入ったバケツを児童たちは川まで運び、そっと水の中に入れ「いってらっしゃーい」と声をかけて放した。
この日、三条は最高気温27.9度の汗ばむ陽気で、児童たちはアユを流れのある場所で放すため、サンダルなどで参加。片足を入れた瞬間、「はっけー(冷たい)」、「気持ちいいー、ずっと入っていたい」と、五十嵐川を泳ぐアユの気分も味わったようだ。
アユを放流したあと、同協議会が工事の状況を話した。6年前に起きた水害の工事は、堤防のかさ上げ、遊水地の建設、笠堀ダムのかさ上げの3つで、ダムのかさ上げは来年、ほかはことしでほぼ終わり、川を大切にしてほしいと願った。
飯塚組合長は「アユは1年で一生が終わる魚で、成長が早い」など、アユについて説明し、ことしのアユの友釣りの解禁は7月1日の予定で、投網は8月1日の予定。同漁協で確認した昨年のいちばん大きなアユは、五十嵐川では大きいサイズの27センチだったことも話した。