7月9日まで弥彦村総合コミュニティセンターで中央の日本画団体、一般社団法人創画会の新潟県で初めての巡回展が「70周年記念展」として開かれており、物故作家を含め創画会に所属する作家の日本画90点が展示されている。
メーン会場の2階には創立会員と物故会員、3階は京都の現役会員、1階は東京の現役会員と大別して展示しているほか、小品の販売も行っている。文化勲章を受けている加山又造の「動物園・象」や上村松篁の「春宵」もあり、歴史に名を刻む日本画壇の作品は圧巻だ。
創画会は1948年(昭和23)に東京、京都の13人の日本画壇で「創造美術」として発足。新進気鋭の画家たちが世界性に立脚する日本画の擁立を目指そうと自由な絵画表現を試みてきた。今は50人の会員がある。
毎年、春と秋に創画展を開いている。ことしは創立70周年を記念して全国8カ所の巡回展が行われており、弥彦村で3カ所目。美術館や博物館といった会場ばかりで、美術品を展示を前提としていない会場は弥彦村だけ。上越市出身の理事、柴田長俊さんの働きかけもあって実現した異例の展覧会が実現した。
ギャラリートークが、いずれも日曜の午後2時から6月11日は上村淳之さん、18日は宮城真さん、25日は柴田長俊さんがそれぞれ行う。
入館料はおとな500円、中学生以下は無料。問い合わせは弥彦村教育委員会(0256-94-4311)へ。また、5月27日から7月2日まで弥彦の丘美術館で創画会理事で女子美術大学名誉教授の宮城真(みやぎ・まこと)さん=東京都杉並区=の日本画展「自然と共に」が開かれており、あわせて鑑賞したい。