新潟市西蒲区岩室温泉で「冬妻蛍(ひよつまほたる)」が飛び交う季節を前に10日夜、温泉街を流れる矢川で恒例の灯籠(とうろう)流しが行われ、川面を滑るようにあかりが流れる幻想的な初夏の風物詩を味わった。
09年から本格的に行われており、当初は岩室中学校が中心になって行ったが、今は岩室地域コミュニティ協議会が主催する。スタート地点の岩室橋たもとで午後6時から開会式や地元の子どもたちによるダンスの披露のあと、7時から灯籠を流した。
中学生をはじめ地元の小学生などが絵や文章を書いて作った約400もの灯籠のろうそくに火をともし、矢川の両岸から次々と川面に浮かべた。まもなく日が落ちると、灯籠はろうそくのあかりで赤味を帯びた光に包まれ、ゆらゆらと揺れながらゆっくりと流れ、子どもたちもそのあとを追った。
灯籠は約600メートル下流のよりなれ橋のたもとで回収。岩室温泉まつりでも火をともして路上に並べ、再活用する。また、6月24日(土)午後6時半から丸小山公園で「蛍と野外コンサート」も開かれる。