三条市の防災気象アドバイザーとして、新潟地方気象台にも勤務経験のある長峰聡さん(65)が1日、着任した。災害発生時の判断や防災気象情報の読み解き方の指導などを行い、地域防災力の向上に取り組んでいく。
任期は、出水期の6月から9月までの4カ月間。三条市は昨年度、気象庁の「気象予報士等を活用した地方公共団体における気象情報活用支援モデル事業」として三条市に防災気象アドバイザーの派遣を受けた。
そのとき発生した土砂災害による避難準備情報発令時などの気象の分析の仕方は、「(一時情報を作ってきた気象庁の)本丸でたずさわった人でなければできない発想」と国定市長は言い、「心強いパートナー」だったことから、今年度は、三条市として独自に雇用し、新たな三条市防災気象アドバイザーが誕生した。
着任した長峰さんは、旧笹神村出身。1977年に気象庁に採用され、新潟をはじめ、横浜、熊谷、日光、富山空港など東京管区気象台管内に勤務。なかでも新潟地方気象台は通算で15年ほどと一番長く、60歳の定年まで気象情報官として、ことし3月まで再任用で勤務していた。
長峰さんは「せっかく身につけたものを市民の皆さんの安全に使えるよう、頑張っていきたい」と抱負を述べた。
行政課に常勤し、災害対策本部における避難情報の発令等に関するアドバイス、市職員に対する防災気象情報の読み解き方の指導、地域の気象災害に対する関心や知識を高めるための出前講座の実施などを主な業務とする。