21日、第30期竜王戦七番勝負の日程と開催地が発表され、第4局が11月23日(木)、24日(金)に三条市長野、越後長野温泉「嵐渓荘」で行われることが決まった。
主催者の読売新聞社と日本将棋連盟が昨年の第29期から開催地を公募し、将棋を通じた地域文化振興や話題性などを考慮して会場を決めている。このほど第30期から第32期までの公募が行われ、三条市が応募して開催地に決まった。
三条市で将棋のタイトル戦が行われるのはおそらく初めて。七番勝負なので第5局以降は行われない可能性があるが、嵐渓荘は第四局なので必ず行われる。
渡辺明第29期竜王にトーナメント、本戦トーナメントを勝ち抜いた挑戦者が七番勝負で対局する。21日に28連勝して歴代最多と並んだ史上最年少のプロ棋士、中学3年生の藤井聡太四段の29連勝をかけた次回は、26日にこの竜王戦の本戦トーナメント1回戦で増田康宏四段と対局する。地元関係者は藤井四段が勝ち進んで挑戦者となり、七番勝負で渡辺竜王と嵐渓荘で対局してほしいというのが本音だ。
竜王戦誘致に向けて中心となって取り組んだ三条市市民部生涯学習課がある三条市中央公民館は21日、さっそく玄関ホールに「最強棋士を決する最高位の戦い 第30期竜王戦三条開催決定」と大きく印刷した紙や竜王戦に関する資料を掲示して喜びをあらわした。
7月30日は「2017夏!将棋の祭典inさんじょう」を企画した。中央公民館で三条名人の中学3年頓所亜夢路さんとの挑戦対局やプロ棋士とのお好み対局などを行うほか、ステージえんがわでも多面指しやプロ棋士トーク&サイン会を行う。
このなかで日本屈指の将棋齣師と称される手彫りの竹風(ちくふう)駒を作る三条市北四日町、大竹日出男さんにフォーカスする。竹風駒は羽生善治三冠も愛用していることで知られ、タイトル戦でも使われる名品だ。将棋の祭典では大竹さんによるトーク、彫駒の実演、竹風駒の「歩根付け」のプレゼントなどを計画しており、ことし後半の三条は将棋で一気に盛り上がる。