三条蘭亭会(井上雨石会長)は23、24、25日の3日間、三条市中央公民館で第30回記念展書道展を開き、会員作品など52点を展示している。
三条蘭亭会は、日本書法教育会で学ぶ三条市や燕市を中心とした書道団体。三条市、燕市、新潟市に住む6人の師範とその教え子など、20歳代から96歳までの40人が会員になっている。
書道展は、1985年に創設した翌年から毎年、開いている。2004年の7.13水害で1回だけ中止し、今回で30回の節目を迎え、記念展とした。1年間の勉強の成果を発表するいつもの書道展の作品に加え、色紙大の小品の出品も募った。会員のうち34人の38点と小品13点、賛助出品の日本書法教育会の長谷川白楊理事の1点を合わせて52点を展示している。
この書道展の特徴でもあるバラエティーに富んだ作品の数々は、かい書、行書、草書、隷書、仮名とさまざま書体がある。現代文も多く、初心者から楽しめる。
井上雨石会長(80)は、第1回目の書道展を開こうと、ほかの書道展を見に行って主催者に「どうしたら続くのか?とたずねた」が、「あっという間」の30回を迎えた。いちばん困ったのは7.13水害で中止したとき。会員も多くが被害に遭い、翌年も開催できないのではと心配した。井上会長は被災しなかったが、家が河川改修の工事用地にかかったため、100年続いた旧五ノ町の家から燕市へ転居した。
自身を含めて創設時からの会員が15人もいるが、ここまで続けられたのは、それぞれの家族の理解と協力があってこそと感謝している。第1回は予算もなく、当時、副会長だった井上会長と木口操志朗副会長の2人で、ポスターを手書きし、何枚も書いた。「みんなレベルが上がりました。年齢も上がりました」と笑い、「若い人が入ってくれるといいですね」と新入会員の入会も願った。午前9時から午後5時まで開場、最終日25日は午後4時半まで。入場無料。