燕市・大河津分水の歴史や役割をPRする任意団体「Love River Net(ラブ・リバーネット)」(樋口勲会長)が主催する3回シリーズの「大河津分水で生き物観察会」の初回が24日午前、大河津分水公園で行われ、小学校3、4年生を中心に保護者を含め約40人が参加した。
信濃川のはんらんを防ぐために整備された大河分水はもちろん、河川に子どもたちから親しんでもらおうと2年前から毎年行っている。これまでは年1回だったが、ことしは1997年の河川法改正からちょうど20年。それまで治水と利水の整備に関する制度だったが、改正により環境の整備が加えられた。生き物観察会は、まさに河川の環境について学ぶことから、節目を記念して3年目のことしは3回に増やした。
24日は午前10時までに信濃川大河津資料館に集合した。長岡市草生津3、株式会社エコロジーサイエンスの社員が講師となり、大河津分水から取水して公園を流れる小川に入って水の中にすむ生き物を捕虫網で捕まえて観察した。
子どもたちは短パンではだしになって小川に入り、休憩をはさんで1時間半近くも生き物を探したが、途中でやめる子どもはひとりもなく、夢中だった。子ども以上に熱中するお父さんも多く、ズボンのすそを折って子どもと一緒に水に入り、子どもに指示を出したり、子どもそっちのけで生き物を追ったりしていた。
最後に講師が捕った生き物を解説した。ザリガニやエビをはじめ、魚も大河津分水を代表するヨシノボリやオイカワ、ハヨ、珍しいアユも捕まえた。アユには「あぶらびれ」があることや、岩場の藻を食べるためにあごがふつうの魚と違う形をしているといった講師に話に子どもたちは熱心に聞き入った。閉会後も再び小川に入る子どもや着替えまでびしょびしょにぬらす子どももいで、まさに体験学習だった。
分水小学校1年平原由依丸君(6つ)は、ザリガニやエビを捕まえた。「パパが追い詰めてくれたけど、魚が捕れなかったのが残念」と悔しがったが、川に入ったのは初めてで「冷たかったけど楽しかった」とにこにこだった。
このあとは7月23日(日)と8月5日(土)に開く。いずれも午前10時までに信濃川大河津分水資料館に集合する。参加無料。参加申し込みは平日の午前8時から午後6時までの間にエコロジーサイエンス(電話:0258-94-7321)の樋口さんへ。