大雨で三条市は一部地域に避難勧告、下田地区で土砂崩れ (2017.7.3)

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3日未明から朝にかけての大雨で一部地域に避難勧告を発令した三条市では、各地で土砂災害や道路の冠水などの被害があった。

 土砂崩れが発生した下田地区の濁沢地内の住宅裏手の斜面
土砂崩れが発生した下田地区の濁沢地内の住宅裏手の斜面

午前9時35分ころ、下田地区の濁沢地内で住宅裏山で幅10メートル余りにわたって土砂崩れが発生し、住宅の下に土砂が流入した。家の人は避難所に避難しており、けが人はなかった。

その後、雨が弱まったので土砂崩れが発生した場所にこれ以上、雨水が入ってさらに被害が大きくならないようにと、地域の人たちが協力してブルーシートで土砂崩れ部分を覆う作業を行った。

 ビニールシートを張って応急対策
ビニールシートを張って応急対策

作業にあたった頭首工の管理をする男性は、激しい雨が降ったので午前6時半ころ見回りに行こうとしたら、道路を水が流れて通行できなかった。「雨なんてもんじゃない。水の中を走る感じだった」、「もう1時間も(あの状態で)降ったら、ここらにいらんねほどすごかったんだて」と激しい雨のようすを表現した。

あまりに雨が激しく降ったため、土砂崩れ発生前に住宅にいた高齢の夫婦を地域の人たちが協力して避難所に連れて行って家は空だった。

 土のうを運ぶ消防団員
土のうを運ぶ消防団員

三条市の3日午後1時のまとめでは、家屋被害はこのほかに栄地区と下田地区で床下や床上が浸水する被害が数件あった。

午前8時半にJR信越線東光寺駅-三条駅間の栄地区堰場地のアンダーパスで車1台が水没する被害もあったが、けが人はなかった。

道路被害では、市内各所での冠水や法面崩壊による土砂流入などで、通行止めなど交通規制が行われたところもあり、消防職員や消防団、地域の建設業者などが出動して、土のう積みなどの対応を行った。

 三条市役所に設置された災害対策本部
三条市役所に設置された災害対策本部

三条市は3日、午前2時50分に土砂災害に係る非常配備基準超過から第1次配備の警戒体制を開始。笠堀ダムの洪水警戒体制などから7時33分に2次配備へ移行。7時52分に土砂災害の発生が予想されるとして本成寺、大崎、大面、長沢、森町、鹿峠の6地区に避難準備・高齢者避難開始を発令、あわせて第3次配備に移り災害対策本部・支部を設置した。その後、8時18分に大面地区の山沿い地域に避難勧告を発令、8時30分に本成寺、長沢、森町の3つの地区の山沿いに避難勧告を発令した。

午後1時に避難勧告及び避難準備・高齢者等避難開始を解除し、災害対策本部及び災害対策支部を閉鎖。その後は、1次配備に切り替えて警戒体制を維持している。ただ、今晩からも大雨が予想されるため、建設課は交代で24時間体制で対応にあたる。また、行政課も防災担当職員を中心に4日午前2時に登庁し、警戒にあたる。

同市では、避難勧告などは解除したが、今後の気象状況には十分に気を付けてほしいと、引き続きの注意を呼びかけている。

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