燕市社会教育関係団体にも登録されているクラシック音楽の団体「フォルトラーク(Vortrag)」(田辺良文会長)のメンバー3人による「夕ぐれコンサート」が9日午後4時から三条市・ステージえんがわで開かれる。
出演はピアノで上越教育大非常勤講師の燕市の浅野加歩理さん、歌で藤原歌劇団所属の三条市の永桶康子さん、バイオリンで新潟交響楽団首席奏者の松村牧子さん。クラシックでショパンの「華麗なる大円舞曲」、ドビュッシーの「美しい夕暮れ」、フォークソングで井上陽水の「少年時代」、唱歌で成田為三の「浜辺の歌」や山田耕筰の「赤とんぼ」などを演奏し、1時間で終わる。
フォルトラークは、今回のコンサートでピアノを演奏する浅野加歩理さんが専属の音楽講師を務める燕市・真(まこと)学園の田辺良文園長から、地元で身近に誰でも知ってる曲を演奏してくれる気軽なクラシックの演奏会をと持ちかけられたのがきっかけで、昨年4月に発足。声楽、バイオリン、フルート、サックス、ピアノの7人の演奏者をはじめ18人が会員になっている。
ことし2月に燕市文化会館展示ホールでいわば旗揚げ公演「ジョイントコンサート Vol.1」を開き、150人が来場した。今回はそれから半年足らずで早くも2回目のコンサートになるが、それにはストーリーがある。鍵になったのはステージえんがわにあるグランドピアノだ。
財団法人オペラアーツの指揮者で国立音大教授だった山田純彦(あきひこ)氏は永桶康子さんの恩師。そんな縁から三条市にグランドピアノを寄付してくれ、三条市では諸橋轍次記念館に設置していた。昨年4月、オープンしたステージえんがわに移設したが、ことし5月、山田純彦氏が死去した。グランドピアノを寄付してくれた山田純彦氏の遺志を引き継ごうとの思いから今回のコンサートを企画したもので、山田純彦氏の思いを山田純彦氏が遺したグランドピアノで奏でる。
浅野加歩理さんは「時間が早いので夕暮れという感じではないかもしれませんが、海外のジャズバーのようなかっこいい雰囲気になればいいですね。オープンバーやカジュアルなコンセプトで」と準備期間が短いなかで張り切っている。
今後も12月には新潟市西蒲区・カーブドッチでのミニコンサートの予定があり、来年2月も2回目のジョイントコンサートが開ければと考えている。
夕ぐれコンサートのチケットは前売り券1,200円、当日券1,500円で、夕暮れに似合う飲み物付き。予約は浅野さん(電話:080-1344-3868)へ。